妊活する時に知っておきたいお金の話
妊活って、一体いくらお金がかかるんだろう?
って不安になりませんか。
妊娠できるまでにかかる期間はひとそれぞれ。
その分、費用も差が出てしまいます。
さらに、本当は、妊活中に出産後のことも考えておかないとなりません。
妊娠してから出産するまで、さらに出産してから子育てが始まると、妊活とは違ったお金がかかっていきます。
妊娠したらお金がかからなくなるわけではないですね。
そこで、妊活中に知っておきたい「お金の話」をまとめてみました。
次のように時期を分けて説明していくので、よかったら、最後まで読んでみて下さい。
>> 妊活~出産でかかるお金の一覧
妊活中にかかるお金
不妊治療を始める前 | |
かかる費用 | 利用できる制度 |
妊活サプリ/漢方薬/服/食費など | 無し |
不妊治療を始めてから | |
かかる費用 | 利用できる制度 |
不妊治療にかかる費用 | |
不妊治療にかかる交通費 | 離島などでは助成金あり |
OHSS等の治療・入院で 休職した場合の収入減 |
※健康保険が適用される入院の場合 |
不妊治療で離職・転職した場合の 収入減 |
※離職して職探しをしている間 |
妊娠してからかかるお金
妊娠中 | |
かかる費用 | 利用できる制度 |
妊婦健康診査 | |
妊娠中のトラブルでの治療・入院費 | |
入院で休職した場合の収入減 |
出産時・出産後 | |
かかる費用 | 利用できる制度 |
分娩・入院費 | |
妊娠中・出産時のトラブルでの 治療・入院費 |
|
産休による収入減 | |
育児休業による収入減 | |
新しい仕事を探す間の収入減 |
妊活中にかかるお金
ミキハウスが2014年に実施した調査によると、妊活にかかった費用は以下のようになっているそうです。
妊活にかかった費用は
「0円」19.2%、
「1円~10万円」57.2%、
「11万円~50万円」8.9%、
「51万円~100万円」5.2%、
「101万円~150万円」3.8%、
「151万円~300万円」3.4%、
「300万円超」2.4%
という結果に。約8割が10万円以内の妊活を行っていますが、なかには不妊治療をすすめることで非常に高額になるケースもあることが明らかになりました。
不妊治療をする場合と、そうでない場合では、かかる費用が全く変わってきます。
そこで、2つのケースを分けて、どんなことにお金がかかるのか?書いていきたいと思います。
不妊治療を始める前
不妊治療を始める前 | |
かかる費用 | 利用できる制度 |
妊活サプリ/漢方薬/服/食費など | 無し |
不妊治療を始める前だと、毎月のコストとして最もかかるのが妊活サプリの代金だと思います。
安いモノであればひと月あたり数百円ですが、価格が高いモノだとひと月あたり6,000円を超えるものもあります。
また、不妊治療の前に漢方薬を利用している場合は、月に数万円かけている人もいますね。
その他にかかる費用としては、体を冷やさないために新たに服を買ったり、妊娠体質に近づくために食費にお金がかかる場合もあります。
栄養バランスを取ろうとすると、今までよりも1~2品多く作ったり、手作り弁当を作ったりすることになるので、食費が意外とかかります。
不妊治療を始めてから
不妊治療を始めてから | |
かかる費用 | 利用できる制度 |
不妊治療にかかる費用 | |
不妊治療にかかる交通費 | 離島などでは助成金あり |
OHSS等の治療・入院で 休職した場合の収入減 |
※健康保険が適用される入院の場合 |
不妊治療で離職・転職した場合の 収入減 |
※離職して職探しをしている間 |
不妊治療の費用
不妊治療を始めてからは、治療費がかかります。
1回の月経周期の間にかかる費用は、タイミング法や人工授精の段階では数万円ですが、体外受精や顕微受精になると数十万の費用がかかってきます。
治療を受けても100%妊娠するわけではないので、何回も繰り返す場合もあります。
そうなると、全部で数百万のお金がかかってくることも珍しくありません。
不妊治療の費用に関しては、次の記事に詳しく書いてあるので、良かったら読んでみて下さい
ただし、条件を満たせば、不妊治療には助成金制度があります。
助成金制度には、都道府県が実施しているものと、区市町村が実施しているものがあるので、良く調べてみて下さいね。
次の記事に、助成金に関しての詳しい情報を掲載しています。
不妊治療でかかる金額は、場合によってはかなり高額になります。
その時には、確定申告で、医療費控除を受けましょう。
不妊治療は、医療費控除の対象になります。
確定申告をすることで、税金が戻ってくる可能性があるのです。
また、助成金をもらっていても、治療費が助成金を上回っていれば控除の対象になる可能性はあります。
不妊治療にまつわるコスト
不妊治療で意外とかかるのが交通費です。
家の近くに不妊治療専門医や、病院の不妊外来があれば良いのですが、そうでないと、電車賃や車のガソリン代など結構かかります。
特に体外受精のステップに進むと、病院の設備の関係で、遠方の病院い通わざるを得ない場合が出てきます。
OHSSなどで入院して、休職した場合
不妊治療中にOHSS(卵巣過剰刺激症候群)などを発症して休職した場合、有給が利用できなければ、収入減となってしまいますね。
ただ、治療・入院が健康保険の適用対象の場合は、申請すれば、日給の2/3を健康保険からもらうことが出来ます。
※給与が支払われていなくて、入院などで4日以上休んだ場合
これを「傷病手当金」と言います。
あまり知られていない制度ですが、とても生活が助かる制度です。
何かあったら、必ず職場や健康保険組合に問い合わせてくださいね。
傷病手当金の詳しい説明は次の記事を読んで下さい。
不妊治療のために離職・転職した場合の収入減
不妊治療は、非常に時間が取られます。
病院が混んでいて午前中一杯、場合によっては午後までかかる場合もありますし、排卵誘発剤の注射や卵巣状況の確認のために、月に何度も病院に行かなければならない場合もあります。
フルタイムで働いている場合など、職場によっては、通院の度に遅刻・早退・休暇を申請するのが結構ストレスフルです。
そのために、不妊治療の途中で、正社員だった会社を辞めてパートタイムの仕事を始める人もいます。
こういった場合には、収入が減ってしまうことが多いので、注意が必要です。
なお、会社を辞めてから次の仕事を見つけるまで、一時的に無色になった場合は、失業給付金を受けられる場合があります。
不妊治療で会社を辞めた場合の失業給付については、次の記事を読んで下さい。
妊娠してからかかるお金
さて、妊活が実を結んで妊娠したら、そこからまたお金はかかっていきます。
確かに、妊活中はどうしても妊娠することに意識が集中してしまいます。
でも、妊娠してからも、そして出産してからもお金はかかります。
そこで、妊娠してから出産後までにかかるお金について、説明したいと思います。
※この時期については、公的な補助をしてもらえる制度が充実しています。
より詳しい情報を知りたい人は、次の記事を読んで下さい。
妊娠中にかかるお金
妊娠中 | |
かかる費用 | 利用できる制度 |
妊婦健康診査 | |
妊娠中のトラブルでの治療・入院費 | |
入院で休職した場合の収入減 |
妊婦健康診査
妊娠してから出産するまで、約14回、産婦人科に通院して検診を受けることになります。
1回当たり3,000円~5,000円かかります。
健康保険が効かないのですが、助成金を出してくれる自治体が多いです。
妊娠中のトラブル
妊娠中の体調不良で、治療や入院が必要になるケースもあります。
妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、つわりなど、症状によっては治療と入院をすることになります。
この場合は、健康保険や高額療養費生後を使うことが出来ます。
高額療養費の制度については次の記事を読んでみて下さい。
また、民間の医療保険に入っておけば、給付対象になりますから、差額ベッド代なども出るので安心です。
妊娠中のトラブルと医療保険については次の記事を読んで下さい。
入院で休職した場合の収入減
先にあげた妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などは、ある程度長期の治療・入院になることもあります。
特に35歳以上の高齢出産をする人の場合は、発症リスクが高いです。
休職した期間は給与の支払いはありません。
なので、コストが増えてしまうとの同じことになります。
そこで知っておきたいのが、傷病手当金。
上のようなケースで3日を超えて仕事を休む場合、休職4日目以降については、日給の2/3にあたる額をもらうことが出来ます。
出産時・出産後にかかるお金
出産時・出産後 | |
かかる費用 | 利用できる制度 |
分娩・入院費 | |
妊娠中・出産時のトラブルでの 治療・入院費 |
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産休による収入減 | |
育児休業による収入減 | |
新しい仕事を探す間の収入減 |
出産時の分娩・入院費
出産する時の分娩・入院にかかる費用は、平均で40万くらいと言われています。
これに関しては、出産育児一時金が42万円支払われるので、ほぼ賄うことができます。
出産費用や出産育児一時金について、詳しく知りたい人は、次の記事を読んで下さい。
出産時のトラブルに関わる費用
切迫早産や帝王切開など、出産時に治療・入院が必要になった場合は、健康保険や高額療養費が適用されます。
高額療養費の制度については、次の記事を読んでみて下さい。
ただし、差額ベッド代などは出ないので、その分は、民間の医療保険に加入しておく必要がありますね。
帝王切開・切迫流産などのトラブルと医療保険については次の記事を読んで下さい。
産休・育児休暇による収入減
産前42日、産後56日は産休を取ることが出来ます。
また、赤ちゃんが満一歳までは育児休業を取ることが出来ます。
この期間は、一般的な会社は給与を支払ってくれません。
この時に利用できるのが、出産手当金と育児休業給付金です。
出産手当金は、日給の2/3 × 休んだ日数分を健康保険から
育児休業給付金は、180日目までは日給の67%、180日以降は日給の50%を雇用保険から
それぞれもらうことが出来ます。
ただし、働いていた時よりは収入が減ります。
その分はコスト増として考えておかないとなりませんね。
出産手当金や産前・産後休暇について詳しく知りたい人は次の記事を読んでみて下さい。
育児休業給付金や育児休業について詳しく知りたい人は次の記事を読んでみて下さい。