体外受精(IVF)の進め方

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体外受精は人工授精までのステップと比べて、お金もかかる上、通院回数も増えますし、女性の体・心への負担も重くなります。医師から聞く話も、今までよりも難しくなるので、「何をいつやるんだろう?」ということがわからなくなることもあります。そこで、この記事では、体外受精の大まかな流れについて書いておきたいと思います。

質の良い卵子を採卵するための通院

The couple have signed the consent form at the hospital

体外受精のポイントは、質の良い卵子をどれだけ採卵できるか?がポイントになります。

そのため、採卵の前に、何回も通院して排卵をコントロールし、
質の良い卵子を採るための処置
を何回もしてもらわないとなりません。

排卵をコントロールする方法は何種類かあるのですが、これについては以下の記事に書いてあります。

1.排卵抑制剤を使用

まずは、排卵抑制剤を使用して、卵子が勝手に排卵されないようにコントロールします。使用するタイミングや使用する薬剤は、排卵をコントロールする方法によって若干変わります。

ただ、一般的にはGnRHアゴニスト製剤という点鼻薬を使うことが多いですね。どのくらいの期間、噴霧しなければならないのかは、排卵のコントロール方法によって変わります。

2.排卵誘発剤を注射

次に排卵誘発剤を注射します。排卵誘発剤を使うことで、卵胞を成長させて、良質な卵子が採卵できるための準備をします。

ここで、あれ?って思う人がいるかもしれません。最初に排卵抑制剤を使って、次は排卵誘発剤を使うってことは、同時に真逆のことをやっていますよね。これは次のような目的があるんです。

卵巣の中で良質の卵子が成長するように排卵誘発剤を使用する一方、これが、コントロールできずに排卵されてしまったら体外受精が出来ません。そのため、同時に排卵抑制剤を使用して「卵子は成長するけど、排卵が行われないようにする」ということを行うわけです。

排卵誘発剤で注射されるのは、hMG製剤と呼ばれるものなんですが、これは超音波検査で卵胞の大きさを毎日確認しながら、毎日注射しないとならないので・・・結果として一定期間、毎日通院する必要が出てしまいます。注射が必要な期間については、排卵コントロール法によって変わります。

毎日の通院が難しい場合、自分で注射を打つこともできます。希望する場合は医師にしっかりと相談をしてください。注射の打ち方なども病院で指導してくれます。

3.排卵促進剤を注射

卵胞が一定の大きさ(直径16mm~18mm)になってきたら、今度は排卵促進剤を注射します。これで、卵子を成長させる最終段階の仕上げに入ります。そして、排卵促進剤を注射したら、その34~36時間後に卵子を採卵することになります。

排卵促進剤として注射されるのは、hCG製剤と言うのですが、この注射は結構痛みが出やすいですね。肩に注射すると、肩が上がらなくなることもあるので、仕事前に注射する時にはお尻に注射してもらうなどした方が良いかもしれません。

それと、hCG製剤は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を発症することがあるので、注射後に下腹部に痛みが出るなど体の異常を感じたら、すぐに医師や病院のスタッフに相談して下さい。

かなり長くなりましたが、それだけ、体外受精における排卵コントロールは大切で、質の良い卵子をいかに採卵するか・・・そのための準備にかかっていると言っても過言ではありません。その分女性への負担はかなりのものになります。

採卵

Woman Having Eggs Removed As Part Of IVF Treatment

排卵促進剤を注射すると、医師から次の通院日時を告げられます。この時の時間は、絶対に厳守して下さい。時間が守れないと、卵子が採卵できなくなってしまいます。これまでの努力が水の泡となってしまいますから、時間はしっかりと守って下さいね。

通院すると、まずは麻酔をします。麻酔をしたら、膣から採卵針を入れて、卵巣内の卵子を卵胞液ごと取り出します。
時間は10分程度です。医師によって、患者の状態によって麻酔の種類が変わるようですが、「痛みが無かったという人」から「とても痛かった」という人まで反応は様々です。

処置が終わると、数時間、処置室で寝てから医師の説明を受けて帰宅となります。この時に医師からは「受精可能な卵子が何個採れたのか?」を聞くことになります。この日に受精卵を母体に戻すわけではありません。

採精

The doctor has to fill out a medical record

一方採卵日には、男性も一緒に通院します。そして採卵のタイミングと合わせて病院内で、マスターベーションによって採精をします。採精方法は、人工授精の時と全く同じですし、採精すればすぐに帰宅できます。

希望すれば、自宅での採精も可能ですが、その場合は、医師から指定された時間内に、精液を確実に病院に届けなければなりません。

ただし、乏精子症・精子無力症・無精子症など、夫が男性不妊である場合は、TESEやMESAなどの精子回収法を使って、精子を精巣から直接取り出す場合もあります。この場合は、受精方法が体外受精とはことなり、「顕微受精」と呼ばれる方法になります。

受精

Laboratory microscopic research or IVF macro concept

採卵と採精をした後、病院内で受精が行われます。

採卵した時には、卵子は卵胞液と一緒に取り出されているので、卵胞液を取り除いてきれいにします。卵子は何個も取り出せているのですが、受精では、受精可能な卵子だけが選ばれて使われます。

精液は遠心分離器にかけられて、こちらも、元気な精子だけが取り出されて受精に使われます。

最後に、培養器の中に精子と卵子が入れられて受精を待ちます。

胚培養

Laboratory Fertilization Of Eggs In IVF Treatment

受精させてから数日かけて、受精卵の成長を観察します。受精卵は「細胞分裂」というのを繰り返して成長していくのですが、1つの受精卵が、2つに分裂し、さらにそれが2つに分裂して4つに・・・というようにどんどん分裂を繰り返していきます。

不妊治療専門医であれば、順調に杯培養が進んでいるかどうかは、電話で確認することができるようになっています。培養の状況次第で、医師から胚移植のために通院するように指示されます。

培養した胚はグレード1~5で評価され、医師からも「グレード~の胚を移植します」といった説明がされることがあります。このグレードについては次の記事に詳しく書いています。

胚移植

胚移植のための通院について

培養した受精卵を、女性の体に戻すことを胚移植と言います。

胚移植のためにはもちろん、通院をしないとなりませんが、胚移植そのものは5分程度で終わります。その後長くても数時間休んだら帰宅できます。

子宮内膜が薄い人は、受精卵が上手く着床できるように、黄体ホルモン製剤の注射をしたり、飲み薬を渡されたりすることがあります。黄体ホルモンの注射をする場合は、その後で何回か通院する場合もあるようです。

胚移植についての詳細

通常は8分割くらい分裂した段階までに、状態の良いものを1つ選び出して、女性の子宮に戻します。原則としては、多胎妊娠を防ぐために胚移植する受精卵は1つに絞られます。

となると、残った受精卵はどうするのか?ってことになります。

状態が良いものが複数個ある場合は、一部を凍結保存しておいて、次回のために残しておくということもできます。受精卵を凍結したものを「凍結胚」と言い、凍結胚を移植することを「凍結胚移植」と言います。

卵子は老化しますから、若いうちに受精卵を凍結保存しておいて、数年後に使用するというケースもあるようですね。

※凍結胚移植の詳細についてはコチラ

ちなみに、8分割よりもさらに分裂が進んで胚盤胞という状態になってから胚移植を行う方法もあります。この場合は、通常よりも妊娠率が高くなるので良いのですが、そもそも培養器の中で、受精卵を胚盤胞まで育てるのはとても難しいため、リスクも伴います。

なお、胚移植の成功率をより高めるための方法としてアシステッドハッチング、シート法、ギフト法、ジフト法などの処置法があります。オプションで選ぶことが出来るようになっている病院が多いようですね。

胚移植後の過ごし方

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胚移植後については、普段通りに過ごすのが一番。リラックスしてストレスがたまらないように努めるのがベターですね。ただし、絶対にやってはいけないことも少しだけあります。

以下の記事では、胚移植後の過ごし方について書いています。

妊娠判定

Patient cheering and support

胚移植をした2週間後に通院して、妊娠判定をするのが一般的です。市販の妊娠検査薬などで調べると、それより早い段階で陽性反応が出ることもあるようですが、あまり確実性はありません。

基礎体温が高温のまま下がらないことがあっても同様です。一旦着床してもそれが続かないこともあるので、注意が必要ですね。

化学流産という言葉がありますが、これは、市販の妊娠検査薬で陽性反応が出ていたのに、着床が安定せずに流産してしまった場合を指します。この場合は、受精卵が体外に排出されているので、病院で処置する必要はないです。

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