妊活・不妊治療で基礎体温を測る理由
なぜ、妊活で基礎体温を測るのでしょうか?
一番の理由は排卵がいつ起こっているのか?を知るためです。
基礎体温をグラフ化しておけば排卵日の大体の予測がつくので、タイミングを合わせてセックスすることで、妊娠しやすくなります。
また、排卵が起こっていなければ、それも発見できますから、不妊治療を受ける必要があるかどうかの判断にも利用できますね。
そして、妊娠の可能性があるのか無いのかも推測できます。
排卵日の予測をつけて、タイミングを取ることができる
まず、妊活の基本として、排卵日に合わせてセックスをする必要があります。
基礎体温を測って表を付けておけば、排卵日を予測できるわけです。
卵子の寿命は約24時間、精子の受精能力は約3日間と言われているので、妊娠しやすいのは排卵の3日前~排卵の1日後あたりになります。
だから排卵日さえわかれば、タイミングは合わせやすくなりますよね。
排卵日の予測は、基本的には、次回生理予定日の14日前±2日でザックリと計算できます。
ただ、正確にこうなるとは限らなくて、実際にはズレることもあります。
そこで、基礎体温表の登場です。
生理が始まって低温期が続きますが、そこから高温期に移る直前に、体温がカクンと下がるタイミングがあるんです。
これを「陥落日」といって、この陥落日から高温期に移行しはじめるあたりが排卵日になることが多いようです。
ただ、これも100%完璧な予測はできなくて人によって随分違うようです。
人によっては陥落日が無いし、高温期への移行がとても緩やかな人もいて、基礎体温表は、本当に千差万別です。
だから、不妊治療でタイミング法をする場合には、排卵日近くに何回も通院して、超音波検査で卵胞の状態を確認しながら、排卵日の予測とタイミングをとる時期を、ワザワザ医師から指定されるわけです。
不妊原因となる病気の可能性を発見できる
基礎体温表を付けた時に、高温期と低温期の二層が全く表れない場合、排卵が全く起こっていない可能性があります。
排卵によって、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されて体温が上がり高温期になるわけですから、高温期がないと言うことは、つまり、排卵されていないということになります。
そうなれば、多嚢胞性卵巣症候群などの不妊原因となる病気の可能性もありますから、すぐにでも医師の診察を受けた方が良いです。
排卵が行われていなければ、妊活で何をやったとしても、妊娠につながりようがありません。
卵巣機能がしっかりと働いて、排卵されていてこその妊活です。
また、高温期が短かったり、高温期の途中で体温が下がるような現象があれば、黄体機能不全の可能性もありますし、基礎体温表がとても不規則な動きをしていれば、ホルモンバランスを崩している可能性もあります。
妊娠できる年齢は限られていますから、不妊原因は、少しでも早く治療するのがベターです。
基礎体温表を付けていれば、こういった発見が自分で出来ますから、より早く次の行動に移ることが出来るわけですね。
基礎体温表で、妊娠の可能性に気付くことが出来る
妊活の目的は、もちろん妊娠・出産です。
基礎体温表をつけていれば、高温期が続いているかどうかで「妊娠している可能性」を捉えることができるんです。
前にも書いたように、卵胞が排卵し、黄体化して黄体ホルモンを分泌できる期間は2週間です。
ですから、妊娠しなければ、2週間後には低温期に戻って生理が始まります。
でも、生理が始まらない時、すぐに「妊娠している」とは判断できません。
生理が遅れているだけかもしれないからです。
もし妊娠していれば、卵胞は黄体になった後、さらに「妊娠黄体」という物質に変化して妊娠8週目くらまで黄体ホルモンを分泌し続けるんです。
だから、高温期が続きます。
さらにその後は、胎盤から黄体ホルモンが分泌されるので、ずっと高温期が続くわけです。
つまり、予定日になっても生理が来なくて、ずっと高温期が続いていれば、「妊娠の可能性が高い」というわけです。
では、どのくらい高温期が続けば「妊娠の可能性」が出てくるのかなのですが、大体、2週間~20日と言われています。
これ以上高温期が続くのであれば、妊娠検査薬を試してみても良いかもしれません。
妊活に問題のない基礎体温表はこんな感じ
では、妊活に問題のない、基礎体温表ってどんなものになるのでしょうか?
- 生理周期が25~38日
- 生理期間が3日以上
- 低温期の長さが2週間前後ある
- 高温期が10日以上持続している
- 低温期の平均と高温期の平均の差が0.3℃以上ある
という条件がクリアできれば、とりあえず、卵巣機能は正常に働いている可能性が高いと思って良いようですね。
また、低温期が36℃を切っている場合は、低体温になりますから、血流を良くするなど、生活全般の改善が必要になります。
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