不妊治療の検査は何をする?4つのポイントで理解する

不妊治療を受けるとなると、膨大な検査数に疲れてしまう人もいると思います。

また、まだ検査をしていなくとも、病院からの説明や事前情報で、色々なことを聞きすぎて頭が混乱してしまうことも普通にあります。

不妊治療外来や不妊治療専門医はとても混雑しているので、医師からの説明も淡泊になりがちです。
そのため、今やっている検査は何か?ってことが分からなくなりやすい。

この記事では、不妊治療で行われる検査を、なるべく整理して紹介したいと思います。

不妊治療での検査 基本は4つ!

まず、妊娠の仕組みをもう一度思い出してください。その中の一番基本的な流れは以下の通りです。

  1. 卵巣の中で卵子がしっかりと育って排卵される
  2. 精子が子宮内に注入され、卵管までたどり着く
  3. 卵管の中で精子と卵子が出会う(受精)
  4. 受精卵が子宮内膜に着床する

この流れがしっかりと行われるかどうかが、妊娠するためには大切になりますよね。
そのため、不妊治療で行われる検査と言うのは、この流れに障害が無いかを確かめるものだと考えて下さい。

そのための基軸になる検査は4つ。

  • 超音波検査(女性)   :子宮と卵巣の状態を調べる
  • ホルモン検査(女性)  :卵巣の状態を調べる
  • 子宮卵管造影検査(女性):卵管が通っているか調べる
  • 精液検査(男性)    :精子に異常がないか調べる

まず、この4つが全ての基軸になることを覚えておいて下さい。

それでは、それぞれの細かい内容ついて触れていきます。

1:超音波検査

子宮・子宮頚部・卵巣の状態を確認するのに行う検査です。

内診台に上がった状態で、プローブと言う器具を膣内に入れるか、お腹の上から当てるかして、内診台横のモニターに子宮や卵巣内の映像を映し出します。
特に痛みを感じることはありません。

子宮を検査することで、子宮筋腫の有無や子宮内膜の状態、出血の有無を確認できます。

子宮頚部の検査では、形や傷の有無のチェックをします。

卵巣の検査についてですが、実際通院すると、超音波検査によって卵巣内の卵胞の様子を確認することが頻繁にあります。

これによって、卵胞の大きさを確認して排卵日を特定したり、卵胞が破裂した後を確認して排卵済みであることがわかったりします。
また、卵巣腫瘍の有無や多嚢胞性卵巣症候群のチェックにも使います。

2:ホルモン検査(女性)

女性のホルモン検査は、主に、以下の3つを調べます。

ただし、生理の周期によって調べられる項目が違うので、何回か通院しないとならないことが多いですね。

特に良く出てくるのが以下の3つのホルモンで、卵巣機能や卵巣年齢をとらえる指標として使われます。
この3つは覚えておきましょう。

ホルモンの種類 働き 検査でわかること 検査時期
FSH
(卵胞刺激ホルモン)
卵胞を刺激して
卵子の発育を促す
卵巣機能 卵胞期
LH
(黄体化ホルモン)
排卵を促す 多嚢胞性卵巣症候群 卵胞期
AMH
(抗ミュラー管ホルモン)
卵巣に残っている卵子の数 いつでも

基本的には、卵巣機能を調べるのがFSH(卵巣刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)、卵巣内の卵子の数を調べるのがAHM(抗ミュラー管ホルモン)です。

特に、このAMHは、「卵巣年齢がわかる」ということで最近話題になっています。
ですが、この指標だけで妊娠力がわかるわけではありません。

確かに卵巣も卵子も老化すると言われていますが、妊娠に必要なのは「質の良い卵子が1つ」です。

この結果だけで落ち込まないようにして下さい。そのための不妊治療ですから。

その他にも以下のホルモンを検査して、妊娠するための体の機能に異常がないか調べます。

ホルモン 検査でわかること 検査時期
エストロゲン(卵胞ホルモン) 卵巣機能の低下 排卵期・黄体期
プロゲステロン(黄体ホルモン) 黄体機能不全 黄体期
プロラクチン 排卵障害・黄体機能不全 卵胞期・黄体期
テストステロン 多嚢胞性卵巣症候群 卵胞期

※「検査でわかること」で記載しているトラブルについての説明は、コチラに記載しています。

3:子宮卵管造影検査(女性)

膣から造影剤を注入して、子宮⇒卵管へと造影剤が通り抜けるかどうか撮影する検査です。

卵巣機能が正常だとしても、卵管が塞がっていれば、精子と卵子は出会うことができません。
そのため、この検査をすることで、卵管が塞がっていないかどうかを調べます。

この検査は、痛みを伴うことが多いので、鎮痛剤を使用することもあります。
また、造影剤を流し込むことで卵管が広がるので、検査直後は妊娠しやすくなると言われています。

そのため、子宮卵管造影検査を排卵日前に行う医院もあります。

子宮卵管造影検査はとても重要なのですが、設備のない病院・医院が多いことも事実。
この設備がないと、途中で他の病院に紹介状を書いてもらって行かないとならなくなるケースや、転院せざるを得ないケースもあります。

子宮卵管造影検査の設備があるかどうかも、病院選びのひとつのポイントになりますね。

なお、卵管障害が見つかった場合は、FT(卵管鏡下卵管形成術)という手術によって、卵管の通過性を回復させることが出来ます。

4:精液検査

基本的には、院内のトイレ、もしくは採精室でマスターベーションをして、渡された容器に精液を入れます。

あらかじめ相談して置けば、自宅で採精することも可能な場合も多いです。
ただし、射精した後、制限時間内に病院にもっていかないとならないところが大変です。
夫が仕事で忙しく病院に行けない場合や、どうしても病院で射精が出来ない場合は、この方法を取ります。

運ぶときは人肌の温度で箱ぶのが良いので、奥さんが胸の谷間に入れて運ぶことも多いようですね。

ただ、女性と違って、男性は何回も通院する必要がありません。
男性の場合は、射精して精液を渡すだけ。
後日検査結果を聞くだけなので、女性に比べれば負担は少ないです。

さて、精液検査の項目も沢山あるのですが、基本的には

  • 精子の数が十分にあるか?
  • 精子が動いているか?
  • 精子の奇形率が高くないか?

の3点を検査することになります。

精子の数が少なければ、精子が受精できる確率は低くなります。
精子の動きが活発でなければ、膣内に射精をしても卵管まで精子がたどり着けません。
精子の奇形率が高ければ、受精できる精子が少ないということになります。

精子の数が少ないと「乏精子症」、精子の運動率が低いと「精子無力症」、精子の奇形率が高ければ「精子奇形症」と判断されるます。
人工授精や体外受精などによる不妊治療も視野に入れることになります。

それぞれの症状と対策についてはこちらを参照して下さい。

その他の検査で主なもの(女性)

女性の方は、上記のホルモン検査、子宮卵管造影検査以外にも以下のような検査があります。

卵管通気・通水検査

卵管が閉塞していないかチェックするための検査です。
卵管通気検査は、カテーテルを使って、炭酸ガスを膣から子宮内部に送り込みます。

もちろん子宮は、炭酸ガスで膨れてしまうわけですが、これを圧力が高まると言います。

卵管が閉塞・・・つまり詰まっていなければ、炭酸ガスは子宮から卵管を通り抜けて移動するので圧力が弱まります。
ですが、卵管が詰まって入れば、子宮内は炭酸ガスでパンパンになって圧力が高まります。

通水検査は、炭酸ガスの代わりに生理食塩水を使用します。
膣から注入できた食塩水の量が多ければ、卵管に異常はないが、少なければ卵管が詰まっている・・・という判断をするものです。

頸管粘液検査

頸管粘液というのは、「おりもの」のことです。

子宮頚部から分泌さる粘液で、月経周期によってその状態が変わります。

排卵日前になると

  • 頸管粘液はサラサラしてきくる
  • 指で伸ばすと長く糸を引くようになる
  • 量が増える

などの特徴を持つようになって、そのため、膣内で射精をすると、精子が子宮⇒卵管まで泳いでいきやすくなるわけです。

頸管粘液には、こういった特性があるので、排卵日前に頸管粘液を採取して、排卵日の予測をするのが頸管粘液検査です。

実際の検査は、針のない注射器で頸管粘液を採取するだけなので、痛みは全くありません。

フーナーテスト

セックスをした後、女性の体内での精子の状態を調べるのがフーナーテストです。

排卵日の予測に基づいて、医師からセックスのタイミングを指示されます。
それと同時に「フーナーテストをやりますから、○月○日にセックスをして、○時○分までに来院して下さい」と指示をされます。
セックス後は、体を洗わずに3~12時間に内に通院を指示されます。

通院すると、精子を含んだ頸管粘液を採取して、その中の精子の状態を調べます。

調べる内容としては

  • 精子の数
  • 精子の運動率

が主なところなのですが、もう一つ、抗精子抗体の有無も調べます。

抗精子抗体というのは、女性の体の中に精子が入った時に、精子に対して出来てしまう抗体です。
抗体が出来てしまうと、射精によって精子が子宮内に入るのを抗体がブロックしてしまいますから、不妊となってしまいますね。

この抗体が出来るケースはごく一部なのですが、原因はわかっていません。

クラミジア検査

性感染症の中でも、最も感染頻度の高いものですが、自覚症状が出ないので発見が難しいです。

クラミジアに感染すると、卵管が詰まってしまうなど不妊の原因になります。
男性・女性のどちらかが感染していれば、当然パートナーも感染していることになりますから、二人で治療を受けることが絶対に必要です。

検査の方法は、血液検査で調べる方法と、膣や子宮頸管内の分泌液を綿棒で採取する方法の2つがあります。

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