フライングは避けた方がベター | 化学流産について
医師の妊娠判定が待ちきれなくて、医師の診断の前に市販の妊娠検査薬を使ってみる人はいると思います。でも、市販の妊娠検査薬で指示されている日よりも前につかってしまう、いわゆるフライングは妊活では避けた方が良いです。
なぜなら、あまりにも情報が不確定すぎるからなんです。
フライングとは?
フライングと言うのは、妊娠検査薬で推奨している日より前に妊娠検査薬を使ってしまうことです。別に悪いことではないのですが、とても悲しい思いをする確率が高いと言われているので個人的には避けて欲しいと願ってしまいます。
ところが、妊活中だったり、不妊治療を受けたりしている場合、一刻も早く妊娠判定を知りたい!という気持ちがあるため、どうしても
フライング
をしてしまう人が後を絶ちません。
妊娠検査薬で陽性反応が出るという意味を考える
妊娠検査薬で陽性反応が出るということは、単に、「尿中のhCGが増えました」という情報に過ぎません。これは2つの意味で、過剰に一喜一憂しない方が良いのです。
※妊娠検査薬の詳細については「妊娠検査薬はいつ使ったら良いの?」を参照して下さい。
フライングで妊娠反応が出なくても妊娠する可能性はある
上のスケジュール表でも書いたように、妊娠検査薬の使用が推奨されるのって、妊娠5週目あたりになります。それまでは、尿中に出てくるhCG値には個人差がかなりあるので、妊娠検査薬で反応しなくても、妊娠している可能性はあるわけです。
もっとも、妊娠5週って、医師が胎嚢の確認が出来るくらいなんですよね。だから、結局は、医師に妊娠判定をしてもらった方が早いし、正確・・・ですね。
フライングで陽性反応が出ても、化学流産の可能性がある
実は、受精卵が着床しても、その後で胎嚢が確認されるまでに、胚が発育を停止してしまうケースが60%もあるというデータがあります。
つまりフライングで妊娠検査薬で陽性反応が出ても、医師によって胎嚢が確認されない可能性が60%もあるということです。
このようなケースを化学流産と言います。
一般に「流産」と呼ばれるのは、胎嚢が確認された後、妊娠22週までに胚が発育を停止してしまうことですが、化学流産は、それ以前に発育停止をしてしまった場合を指すので、医師は「化学流産」を「流産」にはカウントしません。
フライングでわかる陽性判定は不確定過ぎる
前に書いたように、フライングで妊娠の陽性判定が出ても、そのうちの60%が化学流産してしまいます。ですから、この段階での陽性反応を見て一喜一憂するってことは、あまりにも虚しく思えてしまいます。
そもそも、この化学流産、妊娠検査薬が普及するまでは、みんな気が付かなかったことなんです。だから、昔は、
妊娠した!って自宅で喜んでいたのに、しばらくして妊娠していなかった・・・
という様に落胆することはなかったわけです。
どの段階で妊娠の可能性を知りたいのか?と言うのは、それぞれに価値観があると思います。ただ、フライングをしてしまうと、かなりの確率で、間違った妊娠判定をしてしまう可能性がある・・・ということだけは理解しておくのがベターですね。