妊活中の葉酸不足は、胎児が危険!神経管閉鎖障害とは?
妊活中の葉酸不足は、胎児の発育にリスクが生じてしまいます。
なぜなら、胎児に「神経管閉鎖障害」の危険性があるからです。
神経管閉鎖障害になると、胎児の脳に奇形のリスクが出て、流産・死産の可能性が出てしまいます。
ですから、葉酸は、妊活中から欠かさず摂るようにして下さい。
《葉酸が摂れる食材》
ブロッコリー、ホウレンソウ、小松菜、イチゴ、枝豆、春菊、グリーンアスパラガス、菜の花、牛肉、豚肉、鶏レバー
葉酸が、なぜ妊活中に必要なのか?
葉酸は、ホウレンソウの中から見つかったビタミンB群の1つです。この葉酸が、胎児の脳の形成を支える重要な役割を持っていて、
「神経管閉鎖障害発症のリスクを抑える」
ことがわかっています。
そのため、厚生労働省が、妊娠前から葉酸の摂取を行うように勧告をしているくらいなんです。
では、妊活にとって葉酸がいかに大切か?ってことについて、もう少し詳しく説明していきます。
そもそも、神経管閉鎖障害とは何か?
妊娠4~5週ごろになると、胎児の脳や脊髄などの中枢神経系のもとである「神経管」というものが作られるのですが、この過程で異常が発生してしまうことを「神経管閉鎖障害」と言います。
日本では、出生した赤ちゃん1万人に対して約6人の割合で発症しているようです。
神経管閉鎖障害になるとどうなるか?
そもそも神経管閉鎖障害には2種類あり、
- 二分脊椎
- 無脳症
と言います。
二分脊椎は、神経管の下部に閉鎖障害が起きた場合に発症して、下肢の運動障害や膀胱・直腸機能障害が起こってしまいます。
無脳症は、神経管の上部で閉鎖障害が起きて、脳が形成不全になってしまうものです。無脳症の場合は、流産・死産の割合が高くなります。
いずれにしても、絶対に避けたい事態ですね。
欧米で、葉酸の摂取が神経管閉鎖障害を予防することがわかる
欧米では、以前から神経管閉鎖障害の発症率が高かったこともあって、葉酸と神経管閉鎖障害に関する大規模な研究が盛んにおこなわれていたようです。
結果として、受胎前後に葉酸の摂取をすると、胎児の神経管閉鎖障害の発症が大幅に減ることがわかってきました。
それで、欧米諸国では、1990年代にはサプリメントで葉酸を摂取するように勧告が出され、神経管閉鎖障害の発症率がどんどん減っていったのです。
日本でも、厚生労働省が葉酸の摂取を勧告
一方、日本では、むしろ神経管閉鎖障害の発症率が高まっていました。
それで、日本でも、厚生労働省が
「妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間に、1日0.4mg(400μg)の葉酸を摂取することによって神経管閉鎖障害の約70%の予防効果がみられる」
として、2000年に妊娠の可能性がある女性に対して、葉酸摂取に関する通知が出されたわけです。
「葉酸はサプリで摂取」が厚生労働省の推奨です
ちなみに、この中で、厚生労働省は、サプリメントによる葉酸の摂取を推奨しています。
なぜかというと、食品中の葉酸は、摂取してもそのうちどの程度が体内に吸収されて利用されているのかが一定でないこと、そもそも食品中の葉酸については、神経管閉鎖障害への影響がハッキリしていないためです。
食品から葉酸を摂取するよりも、葉酸サプリからの摂取が推奨される理由については、次の記事に書いています。
また、葉酸サプリの効果は、この他にもたくさんあります。
葉酸サプリの効果をこちらにまとめてみましたので、良かったら参考にしてくださいね。