不妊治療保険が解禁に!金融庁が方針を固める
時事通信によると、2016年2月2日に、金融庁が不妊治療保険の解禁に向けて方針を固めたようです。
これで、不妊治療のための民間の保険が、ようやく登場することになります。
多額の費用がかかってしまう不妊治療なのに、これまで民間の保険商品はありませんでした。
保険商品の登場までにはまだ少し時間がかかるかもしれませんが、今回の金融庁の方針は、不妊で悩む人にとっては大きな後押しになりそうです。
そもそも不妊治療にかかる費用は?
不妊治療にかかる費用は、人によって全く異なります。
これは、タイミング法→人工授精→体外受精と段階を経るごとに、かかる費用が膨らんでしまうからです。
下の表は、不妊治療にかかる一般的な費用です。
内容 | 1周期あたりの費用 | 保険適用 | トライする回数 |
---|---|---|---|
初診 | 数千円~1万 | ○ | |
タイミング法 | 数千円~2万 | ○ ※ | 3~6回 |
人工授精 | 1万~5万 | × | 5~6回まで |
体外受精 | 20万~80万 | × |
現在、国や地方自治体から、不妊治療に対する助成金をもらえる仕組みはあります。
また、初期段階の不妊治療であるタイミング法では、一部健康保険も適用されます。
ただ、助成額は決して十分とは言えず、助成を受けても多額の費用がかかってしまうのが現実で、不妊治療にかかる費用は、
30代の夫婦の平均が130万~140万
40代の夫婦の平均が300万を超える
とも言われています。
不妊治療保険解禁の方針を金融庁が決めた背景
今回の金融庁の方針により、不妊治療を対象とした民間の保険商品が登場することになります。
実は、2015年11月に、政府の1億総活躍国民会議がまとめた「希望出生率1.8」の実現に向けた緊急対策に、不妊治療支援の拡充も盛り込まれていました。
それを受けて、今回の金融庁の方針決定につながりました。
これまで、政府の少子化対策が遅々として進んでいなかったのと比べると、かなりのスピード感で不妊治療対策が進んでいるようです。