タイミング法の進め方|不妊治療の第一のステップ
タイミング法というのは、医師が排卵日を予測し、セックスする日を指示して妊娠を目指す方法です。
そのため、自然妊娠と変わらないわけですが、では不妊治療をしない場合となにが変わるのか?というと、
- 検査によって、不妊原因を特定できる
- 排卵日を予測してもらうことで、妊娠する確率が上がる
- 排卵誘発剤を使うなどしてもらえるので、妊娠確率が上がる
といったところです。
まず、タイミング法のコストなのですが、大体1回のタイミングにトライするのに、数千円~2万円くらいかかります。
大体3~6回トライすることが多くて、そこでダメな場合は、次の人工授精へと進みます。
ちなみに、タイミング法の妊娠率5~6%と言われています。
また、妊娠力が落ちてくる35歳以上の場合は、最初から体外受精を勧められる場合もあります。
タイミング法の流れ
大まかな流れは、基礎体温表⇒通院⇒(フーナーテストする場合もある)⇒タイミング法⇒排卵誘発剤といった感じになります。
では、詳しく見ていきましょう。
基礎体温表をつけておく
まず、これは検査段階からの基本なのですが、基礎体温表を付けておくというのはとても大切な事です。
医師は基礎体温表をベースにして排卵日の判断をしますから、日ごろからこれを付けておかないと、不妊治療の一切が成り立たなくなってしまいます。
通院のタイミング
生理の周期に合わせて、月に何回か通院しないとなりません。
まず、月経中または直後に通院して、排卵誘発剤をもらうケースが多いですね。
これは、卵巣の中で質の良い卵子を育てるためです。
また、その時には内診と超音波検査を行って、子宮・卵巣の具合、卵胞の大きさを診ます。
排卵日近くになると、頻繁に通院する必要が出ていきます。
これは、卵巣内の卵胞が育っているかチェックして、的確に排卵日を予測するためです。
通院すると、超音波検査によって卵胞チェックをしたり、より確実に排卵を起こすために排卵誘発剤を打つ場合もあります。
その上で、医師が正確な排卵日予測し、いつセックスするべきかという指示が出ます。
フーナーテストする場合もあり
タイミング法を行う場合は、セックス後の精子の状態を調べるために、フーナーテストというのをすることがあります。
タイミング法にトライ中なので、医師の指示でセックスの指示をされるわけですが、セックス後、体を洗わずに3~12時間以内に通院します。
そこで、精子を含んだ頸管粘液を採取して、精子の数・状態を調べるわけです。
タイミング法は「セックスの義務化」に注意
これは他の記事でも書いていますが、タイミング法、「~月~日から~日の間にセックスして下さい」とか「~月~日にセックスして下さい」というように、セックスの指示を医師からされるという・・・非常に特殊な状況に置かれるわけです。
そのため、その状況が堪えられなくなる男性が実は多いんです。
仕事で疲れていると、中々その気になれなかったり、そもそも作業としてセックスをしなければならないとなった時点で「萎える」人は多いです。
「義務としてセックスをやらないとならない」となると、男性は勃起しにくくなる面もあります。
気合いじゃどうにもならないんです。
夫婦でしっかりと話し合ったうえでタイミング法を始めていないと、これがきっかけで、夫婦関係がギクシャクしてしまったり、夫がEDになってしまったり、最悪の場合離婚に発展することもあります。
排卵誘発剤について
排卵誘発剤は、「確実に排卵させる」「成熟する卵胞の数を増やして質の良い卵子を育てる」といった目的で、不妊治療で使用される薬です。
飲むタイプと注射タイプがあって、必要に応じて使い分けます。
排卵誘発剤はホルモン剤で、卵胞刺激ホルモンやホルモンの分泌を促すのですが、最初は飲み薬が処方されます。(クロミッドなど)
飲み薬で効果が無い場合は、注射に切り替えることになります。
hMG製剤と呼ばれるものはこれにあたりますね。
また、排卵誘発剤を使っても排卵が行われない場合、排卵促進剤を併用することがあります。
hCG製剤と言われるものがそれで、これを注射した当日、または翌日に、タイミング法か人工授精を行うことになります。