大分県の不妊治療助成金制度について
大分県の不妊治療への助成金制度は、全国的に見ても、とても手厚いグループに入ります。
特に、男性不妊に対する助成制度を明確に打ち出しているところは画期的です。
不妊治療費に対する県の助成制度が手厚い
※データは大分県のホームページより抜粋
不妊治療費助成制度の種類
大分県に住んでいる人の場合、2種類の不妊治療の助成金が申請できます。一つは県に申請する助成金。もう一つは在住の市町村に申請する助成金です。
※ただし、大分市に在住の場合は、2種類とも大分市に申請して下さい。これは、大分市が、国が定めた不妊治療助成制度の実施主体になっているためです。
大分県に申請する助成金はさらに2種類あって、
- 国が定めた制度にしたがって県が実施している助成制度
- 大分県が単独で実施している助成制度
です。
※国が定めた制度にしたがって県が実施している制度についてはコチラを見て下さい。
大分県単独実施の不妊治療助成金は男性不妊を対象としている
他の都道府県と比べて独自色を放っているのが、大分県の単独事業として行っている助成金制度。
対象となるものは、
- 人工授精、不妊治療に際して医師が必要と判断した男性不妊治療
- 不妊治療費等助成事業で所得超過のため助成対象とならなかった特定不妊治療
- 採卵に至らず中止の場合(年度内のものに限る)
- 凍結胚移植時の治療に直接関係する直前の凍結保存料
の4つ。
基本的に、年間10万円を限度として5年間、助成金を受けられます。
この制度の特徴的なところは、男性不妊治療を対象としているところ。全国的にみれば、市町村が独自に実施するものでも、男性不妊治療に対する助成が一部で存在します。でも、年10万円規模でも助成は、ほぼありません。
今のところ、同じように男性不妊に対する助成制度を都道府県単位で明確に定めて実施しているのは、三重県と福井県だけ。
不妊原因の半分は男性が関わっていると言われていますから、こういった制度はどんどん広がってほしいものです。
市町村独自の不妊治療費の助成制度
大分県の場合、市町村独自の不妊治療助成制度については、あまり目立っている自治体がありません。ほぼ横並びといったところですね。
以下、市町村独自の不妊治療助成金制度の一覧を掲載します。
※データは、平成26年度に初めて申請する人を対象としています。
※特に記載がない限り、助成対象は、医療保険適用外で、人工授精・体外受精・顕微授精等の不妊治療になります。
自治体 | 助成金(限度額) | 利用可能回数 |
---|---|---|
大分市 | ※ページ下を参照 | |
別府市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額の1/2 |
通算5年度 |
中津市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額の1/2 |
通算5年度 |
日田市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額の1/2 |
通算5年度 |
佐伯市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額の1/2 |
連続する5年間 |
臼杵市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額 |
通算5年度 |
津久見市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額 |
通算5年度 |
竹田市 | 150,000円/回 治療費から県助成分を除いた額の1/2 ※対象は要問合せ |
通算10回 |
豊後高田市 | 150,000円/年 治療費から県助成分を除いた額 |
期間制限無し |
杵築市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額 |
通算5年度 |
宇佐市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額 第2子以降も対象 |
要問合せ |
豊後大野市 | 特定不妊治療 100,000円/年 | 通算5年度 |
一般不妊治療 50,000円/年 | 通算5年度 | |
由布市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額 |
通算5年度 |
国東市 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額 |
通算5年度 |
日出町 | 100,000円/年 治療費から県助成分を除いた額 |
通算5年度 |
※姫島村、九重町、玖珠町は要問合せ
大分市は助成制度の申請方法が特殊
大分市は、市の規模が大きいため、県が実施している「国が定めた助成制度」を市として実施しています。そのため、大分市に在住の人は、本来、県に申請して受け取る助成金を、市に申請して下さい。
ただ、ここで、ちょっと複雑なことがあるんです。
大分市は、国の定めたものに、さらに上乗せをしてしているので、大分県に申請する時とは助成金額が変わってきます。
金額は、特定不妊治療を対象として20万円/回、ただしステージC,Fは10万円/回となっています。
大分県に申請した場合は、国の定めた制度にしたがって、通常15万円/回、ステージC,Fについては7.5万円/回なので、上乗せされていますね。
その代り、大分県に申請した時に助成される「県が単独実施している助成制度」はありません。
ちょっと分かりにくいので、表にしてみました。よかったら、参考にしてください。
大分市以外に在住している人 | 大分市に在住している人 | |
---|---|---|
国が定めた 助成制度 |
そのままの金額を助成 通常 上限15万/回 ステージC,F 上限7.5万/回 |
国の制度に上乗せ実施 通常 上限20万/回 ステージC,F 上限20万/回 |
大分県が単独実施する 助成制度 |
受けられる | 受けられない |
市町村独自の 助成制度 |
あり 上記表を参照 |
特定不妊治療以外 (人工授精、男性不妊治療) 上限 10万円/年 |