精子の生産と射精のしくみ
男性の精子がどのように作られていて、どのように射精されるのか?
ということは、夫の不妊原因を考えたり、夫にも妊活に参加してもらうには必要な知識になります。
また、不妊治療で、夫の精液検査の結果を妻が聞く時にも必要な知識になります。
男性のことではありますが、女性としてもしっかりと把握しておいて下さいね。
あと、旦那様にも、読んで頂けたら有益だと思います。
精子の寿命など・・・知らない知識は以外と多いものです。
精子はどこで、いつ作られるのか?
精子は睾丸の中にある「精巣」と呼ばれるところで作られています。
その数は1日に5000万~1億個という、ものすごい数になります。
卵子は元々卵巣に貯蔵されている原始卵胞が目覚めて排卵されていって、卵子の元になる原始卵胞はどんどん在庫が少なくなっていきます。
それに対して、精子は毎日、新しく作られていきます。
基本的には死ぬまで、ずっと作られていくのですが・・・ただし、年齢とともに、質は低下していくので、何歳になっても子供が作れるというわけではありません。
精子は作られた後に、「精巣上体」というところに集められて貯蔵されます。
ただし、その寿命は3日くらいで、使われなければ自然消滅していきます。
勃起のしくみ
次は、勃起のしくみについてです。
精子が作られて精巣に蓄えられていても、夫が勃起して初めてセックスができますからね。
夫がED、もしくは勃起しにくい状況に陥ったら、この知識は大切です。
男性が勃起するためには、まずは大脳が性的な興奮を感じないとなりません。
これなしに勃起することは不可能です。
(タイミング法にトライしている間に、夫婦関係がこじれてくるのは、妻がこの前提を理解していない場合に多いです。あと、朝立ちは性的興奮とは関係ありません。)
大脳が性的に興奮すると、その興奮が脊髄を通って骨盤内の神経に伝えられ、ペニスの勃起神経にまで到達します。
ペニスは海綿体でできているのですが、勃起神経に興奮が伝達すると、海綿体に血液が流れ込みます。
水風船に水が流れ込んだ状態を想像してもらえれば良いと思います。
これによってペニスは膨張して、固くなっていくわけです。
射精のしくみ
精液とは
精液と言うのは、精子とその他の分泌液が混ざったものです。
そして、その精液は、尿道から体外へ出されます。
尿と全く同じところを通って出てくるわけですね。
ただし、射精時には、膀胱と尿道の間はべんで閉ざされるので、尿が混ざって出てくることはないのです。
また、精子は見えません。
射精されるものは精液ですが、実はその中に精子が入っているかどうか?というのは目で見てわかるものではないんです。
白ければ精子があるとか、ドロッとしていると精子がたくさんある・・・みたいな誤解をしている人もいますが、これは全く関係ありません。
精液が出来るまで
では、精子がどのようにして分泌液と混ざって精液になるのか?について書いていきます。
前に書いたように、精巣で作られた精子は精巣上体というところに蓄えられています。
性的に興奮してくると、この精巣上体に蓄えられていた精子は、「精管」を通って「精管膨大部」というところに移動します。
精管膨大部の近くには、「精嚢」「前立腺」というところがあり、それぞれから分泌される液体と精子が混ざって押し出されてきます。
ここで精液の準備は完了です。
後は、性的にオルガズムを感じることで尿道付近の筋肉が激しく収縮して、射精が完了します。