妊活で、一番はじめに取り組んだ「タイミング法」
妊活心理カウンセラーの今井さいこです。
今でこそ妊活についての知識があり、妊活中の女性やご夫婦のカウンセリングをしている私ですが、自分が妊活を始めたころは全くの無知でいろいろと遠回りをしてきました。
妊活のキーワードとなる言葉と共に私の妊活体験記をお伝えし、遠回りをしない妊活をしてもらえたらと思い、体験記を書くことにしました。
今回は、妊活で一番初めに取り組んだタイミング法のお話をします。
【著者 今井さいこ】
LIB Laboratory 代表
NPOハピマムプロジェクト 理事
高校生の時「環境による心への影響」に興味を持ったことから、大学で心理学を専攻。臨床心理学を中心に認知心理学、知覚心理学、行動心理学、生物心理学、発達心理学を学ぶ。その後、社会人としてベンチャー企業に勤める傍ら、心理カウンセラーとしての勉強と実践を積み、2009年より女性向けの個人向け心理カウンセリングを開始。自身の妊活経験で「妊活中も、妊活以外の女性としての楽しみを充実させたい」と感じたことから、2013年より妊活女性・ご夫婦向け心理カウンセリングを開始。現在、妊活中のメンタルケアだけでなく、産後女性のメンタルケアも行なっている。
1人で始めたクリニックでのタイミング法
私が妊活を始めたのは結婚してから半年を過ぎたころです。
きっかけはストイックな糖質オフダイエットで生理が止まってしまったことを気に婦人クリニックへ行ったことでした。
当時31歳だった私に医師から「お子さんは考えていますか?」という質問があり、
「そうですね。」
と答えたところ、
「では、生理が復活したらタイミング法を始めましょう」
と言われ、何のことかもわからないまま妊活が始まりました。
そのころの私は本当に中学生並みの知識しかなく、基礎体温すら測ったことがありませんでした。
なので、「タイミング法って何?」という感じでした。
タイミング法とは、クリニックで超音波検査により卵胞の大きさを測ることで排卵のタイミングを予測し、その前後で性交渉をすることで妊娠の可能性を高める方法です。
卵胞の成長を促したり、排卵を促すために、排卵誘発剤や排卵促進剤などの薬を服用することもあります。
私は、このタイミング法を始めたことで、1人焦りを募らせていきました。
これまでタイミングなど考えたこともなかったのに、突然「では、○日と○日に」と医師から言われ、その日に何が何でも夫婦生活をもたなくては、という焦りから夫に詰め寄る。
夫は、私がなぜ生理が復活した後もクリニックに通っているのか、突然妊娠に焦り始めたのか、妻の行動を理解していなかったので、次第に妊娠の話から逃げるようになっていきました。
そもそも夫婦で「いつ頃子供がほしい」という話をしたことがなかったので、完全に私の見切り発車です。
今思えば、先生からタイミング法の話があったときに夫婦で話す機会をもてばよかった、と思います。
タイミング法の成果は「夫婦仲」が良くなったこと
半年ほどクリニックに通い、タイミング法の指導を受けましたがなかなか妊娠にはつながらず、
「ステップアップでAIHを試してもよいかもしれませんね」
という話が医師からありました。
それまで大きな怪我や病気をしたことがなかった健康体の私は、自分が不妊治療をすることにとても抵抗があり、
「先生の言うとおりにしていれば妊娠する」
と信じ切っていた私は、クリニックへの不満が募り、通うのをやめることにしました。
そのころは「何としても自然妊娠をしたい」という思いが強かったので、インターネットで「不妊治療、その前に!」というフレーズのものがあれば試してみようかという気にもなっていました。
また、夫がなんとか精液検査だけは受けてくれたものの、相変わらず私とは妊娠の話をしたがらなかったので、夫婦カウンセリングに通うことも考えました。
その後1年ほど、自己タイミング法を試しました。
クリニック通いで基礎体温をつける習慣はついていたので、それを継続し、排卵日検査薬で排卵を予測してタイミングを図る。
それでもなかなか妊娠せず、メンタル面では妊活への疲れやイライラが常にのしかかっていました。
ただ、根気よく夫への話し合いを持ち掛けては意見交換をしてきたこともあり、夫が少しずつ気持ちを理解してくれるようになっていました。
生理が来た日には
「ごめんね」
と私がいうと
「さいこのせいではないよ。また2人で頑張ろう」
と言ってくれるようになり、その言葉に救われていたように思います。
また、不妊治療についてもいろいろと調べるようになり、タイミング法のほかにAIHや体外受精などの方法があることもわかりました。
それでもやはり
「健康体の私が不妊治療などする必要はない」
という気持ちが強くあったので、サプリメントや漢方、鍼灸などを検討するようになりました。
新たな一手!?漢方を妊活に取り入れた結果・・・
数年前、便秘になったときに漢方がとてもよく効いた経験があり、漢方は自分の体質に合うと思ったので、漢方を取り入れることにしました。
全国から不妊に悩む人が通うという漢方薬局が自宅から通えるところにあり、とても恵まれていると感じたので、その薬局でまずは話を聞いてみることにしました。
先生自身も不妊だったということで、明るく話を聞いてくださり、心がとても軽くなったことを覚えています。
ただ、金額は初回は3万円以上のお金を払う必要があり、その高額ぶりに驚きましたが、「これで妊娠するなら」と始めることにしました。
「生理中/生理後~排卵日/排卵~生理前」とそれぞれ時期に合わせた漢方が処方されていました。
体で感じる変化はありませんでしたが、高い薬を飲んでいるという安心感はありました。
2周期目に生理が遅れていることに気づき、「もしかして」と思いましたが、過去に生理が1週間遅れたことがあったので、予定日から1週間は妊娠検査薬を使わない、と決めてドキドキした日々を過ごしました。
そして、ちょうど1週間後に妊娠検査薬を使い、陽性判定を見た時には、飛び上がって喜びました。
翌日、朝一で婦人科の予約を取り、午後一で診察を受けに行きました。
ですが、診察に行く直前、生理2日目ぐらいの出血があり、「普通に妊娠していないかも」という不安の中での診察でした。
結局、この時の妊娠は子宮外妊娠だったのですが、その話は長くなるのでまたの機会にします。
これが私のタイミング法体験記です。
妊活を始める前に、妊娠についての正しい知識をきちんと知り、タイミング法の期間を決めたり不妊治療へのステップアップの時期を決めるなど、夫婦で妊活プランを立てることが大切だと、振り返って今はとても強く思います。
少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。