日本生命から不妊治療対応できる「シュシュ」が発売!その内容は?

出生率が低下している近年において、安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」の一つの柱である出生率向上策がありますね。

2016年1月より厚生労働省が助成金の金額を引き上げ、これに合わせて金融庁が2016年4月に「不妊治療にかかる費用を補償する民間の医療保険を解禁」したものの、なかなか商品が出ていませんでした。

そのような中、日本生命が2016年10月2日より国内生命保険業界初となる不妊治療を保障する保険「シュシュ」を発売することを発表しました。

今回はこの商品の概要について見てみたいと思います。


大間様画像【専門家紹介】
大間 武 オオマ タケシ
(ファイナンシャルプランナー/ 千葉県)
株式会社くらしと家計のサポートセンター 代表取締役

飲食業などの経理、公開予定企業の経理業務構築、ベンチャーキャピタルの投資事業組合運営管理を経て、2002年ファイナンシャル・プランナーとして独立。2005年株式会社くらしと家計のサポートセンター、NPO法人マネー・スプラウト設立。「家計も企業の経理も同じ」という考えを基本に、家計管理のアドバイス、監査役など社外役員として企業運営サポート、セミナー講師講演、執筆など幅広く活動。






 

シュシュの内容について

シュシュの正式名称は「出産サポート給付金付3大疾病保障保険」です。

主な3つのポイント

  1. 「出産した場合」と「所定の不妊治療を受けた場合」に給付金が受け取れます。
  2. 所定のがん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中の3大疾病を保障します。
  3. 保険期間満了時に、一時金として最大200万円が受け取れます。

メリット

  • 16歳から加入できます。
  • 3大疾病保険金(がん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中)、死亡保険金が300万付いています。(3大疾病保険金、死亡保険金はいずれか一方の支払いとなります)
  • 特定不妊治療や出産を行わない場合でも満期時に一時金が受け取れます。(一時金の金額は保険期間により異なります)

デメリット

  • 保険料が約月1万円(年間では約12万円)と若い年代からみると負担感が大きい
  • 保険満了時の一時金最大200万円は最大であって、保険満了時までに、出産一時金及び特定不妊治療給付金を受け取っている場合は、満期保険金から差し引かれます。
  • 担保期間(保険金が支払われない期間)が出産給付金で責任開始日から1年間。
    特定不妊治療給付金で、責任開始日から2年間(その他がん保障は責任開始日から90日間)あります。
  • 特定不妊治療給付金が、最大12回までで、1回あたり給付金が1回目~6回目までが、5万円/回、7回目~12回目までが10万円/回となっています。
    しかし、不妊治療にかかる費用が、1回30万円~40万円が中心となっている点に比較して、保険としてのサポートが弱いのではないかと感じます。

※業界初で日本生命が、1番最初に不妊治療保険を発売されたことで、今後他社も状況をみながら、さらに良い保険商品が出てくるのではないかと期待しております。

注意すべき点

  • この商品は貯蓄型の保険ではないため、満期一時金は、払込保険料合計額を必ず下回ります。
    期一時金は出産給付金、特定不妊治療給付金を受け取った場合には、その分減額となります。
  • 契約年齢範囲が決められていること(16歳~40歳)。
  • また、加入する年齢により、保険契約期間が10年~20年と決められていますので、注意が必要です。

シュシュを契約し、給付金等を受け取った場合のシミュレーション

前提条件:妻30歳・夫31歳。
不担保期間経過後、不妊治療を5回行い、一人目を出産。
その後さらに不妊治療を5回行って二人目を出産し、満期を迎えた場合(保険期間は20年)

  • 一人目の出産
    特定不妊治療給付金・・・5万円×5回=25万円
    出産給付金・・・10万円
  • 二人目の出産
    特定不妊治療給付金・・・5万円×1回=5万円
    10万円×4回=40万円
    出産給付金・・・30万円
    ※二人目までの給付金合計・・・25万円+10万円+5万円+40万円+30万円=110万円
  • 満期一時金・・・200万円-110万円=90万円
    (満期保険金については目安で保険契約上の条項により変動することがあります)





 

今後望まれる、不妊治療対応の保険商品について

一般生活者の感覚からすると保険料が安く、保障もたくさんあったほうが良いのは当然です。
しかし、あれこれ保障が付いてくると保険料が高くなり、保険料の負担感が目立ちます。

また、「不妊治療」という特殊な保障内容でもありますので、不妊治療に特化し保険料が安い保険商品が出てくれば10代~20代と若い方も加入しやすいのではないかと思います。

今後、各保険会社の動きに期待したいと思います。


〜管理人より〜

なお、日本生命のシュシュなど、医療保険について知りたい人は、無料の保険相談窓口を利用してみるのも良いです。
収入状況や年齢などに合わせて、何社かの保険を比較しながら提案をしてもらえるので、とても参考になります。
無料なのも嬉しいですね。


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