不妊治療の病院の選び方
不妊治療の病院の選び方は、とても大切です。
不妊治療は、病気になった時の普通の通院とは、次の点で違うからです。
- いつ妊娠するのか、確証が無い状態で、治療を続けないとならない
- 費用が高額になる
- 精神的なストレスが大きい
相性の悪い先生に当たってしまったり、病院内で心無いことを言われたり、予想外にお金がかかる現実に直面します。
今後、どういう風に不妊治療を進めていったら良いか、分からなくもなります。
不妊治療には、紆余曲折がたくさんあるのです。
そんな時に一番大切なのは、心が折れないようにすること。
心が折れないようにするには、何よりも病院に不満を持つ要素が出来るだけ無いことが大切です。
不妊治療の病院選び、ポイントは4つ
不妊治療を受けようと決めたら、病院は慎重に探してください。
自分が納得できて「この先生なら」って思える病院を見つけて下さいね。
そのためのポイントは、以下の4つ。
- 「毎日通院できる」場所にある病院を選ぶ
- 子供を見るのが辛くなる時を想定して病院を選ぶ
- 設備が整った専門医院を選ぶ
- 苦手な先生は避ける
毎日通院できる場所にある病院を選ぶ
不妊治療は、かなりの頻度で、通院しなきゃいけない場合が多いです。
特に、排卵日を特定する段階では、何度も病院に足を運んで検査を受け、卵巣の状態を調べながら排卵誘発剤を打つ場合が多いです。
そうなると遠い病院では、通院がかなりの負担になってしまいますね。
また、フーナーテストや自宅で採精した精液を病院に運ぶ場合などでは、医師から時間厳守で通院時刻を指定されますから、本当に大変です。
なので、なるべく近くの病院を選んでくださいね。
気持ちの面でも病院に足が向かなければ、不妊治療は続けることが難しいです。
もちろん、家の近くに病院がなければ、通院時間をかけないとなりません。
ですが、その場合でも「あの病院に行くのは気が重いな・・・」なんてところは、選ばないことが大切になります。
子供を見るのが辛くなりそうなら、産婦人科や総合病院を選ばない
個人差のある話ですが、不妊治療を何年も続けていると・・・子供を見るのがつらくなります。
とくに、赤ちゃんや妊婦さんを見るのが、堪えますね。
不妊治療で妊娠した後も、同じ病院で見てもらうことを考えれば、確かに産婦人科や総合病院は魅力的。
ですが、どうしても、赤ちゃんや妊婦さんと顔を合わせる機会も多くなってしまいます。
最初のころは気にならなくとも、不妊治療が長引くほど、自分と同じ目的を達成した人を見るのは、辛くなるケースが多いです。
最初のうちから、不妊治療の専門病院に行くことも選択肢に入れてみてください。
設備が整った医院を選ぶ
産婦人科や婦人科で不妊治療を始めた場合、小さな町医者に通っているケースなどがそうなのですが・・・。
設備が整っていないと、ある一定段階で、転院を余儀なくされます。
しかも、転院した場合は、今まで頑張ってきた検査なども、もう一度やり直しになる場合が多いです。
特に注意してほしいのは、子宮卵管造影検査の設備があるかどうかです。
不妊の原因は、
- 卵巣で卵子がしっかり育って排卵できるか?
- 精巣で精子が作られて体外に出されているか?
- 卵管で卵子と精子が出会える状態になっているか?
- 受精した後に着床できるか?
の4点をしっかりと調べないとわかりません。
ところが、そのうちのひとつである卵管の検査をするため「卵管造影検査」の設備を持っていない病院は意外と多いのです。
この検査が必要になった段階で、「うちには設備がないから・・・」という理由で、転院を勧められてしまうケースは結構あります。
他の検査などが必要な時に、転院を進められないにしても、通院している病院に設備がないために、頻繁に紹介状を書いてもらって検査に行かないとならないケースもあります。
また、体外受精の設備を持っているかどうかも必ず調べて下さい。
不妊治療は、検査⇒タイミング法⇒人工授精⇒体外受精とステップアップしていきます。
もし、体外受精のステップに入る必要がある時に、体外受精の設備が無い病院に通院していると、転院せざるをえませんね。
転院するとなると、検査から、もう一度全部やり直すことがとても多いんです。
そうなると、その分時間が無駄になりますね。
35歳過ぎていて、妊娠率が年々下がってしまう状況に置かれている場合は、本当に時間が貴重です。
少しでも早く、効率よく不妊治療に取り組むためにも、なるべく一つの病院ですべてが済むように、設備の整った医院を選ぶようにして下さい。
そういう意味では、不妊治療専門医院を選ぶことをお勧めします。
苦手な先生を避ける
不妊治療専門医であっても、病院の不妊外来に行ったとしても・・・とても混んでいます。
2~3時間待ちは当たり前で・・・4時間待ったなんて言う話もよく聞きます。
不妊治療を希望する人に対して、不妊専門医が不足しているんです。
だから、どこの病院に行ったとしても、医師はとても忙しくしています。
そのためどうしても患者への説明は、効率的に、短時間に・・・となってしまい、ゆっくりと話を聞ける環境にはないんですよね。
そんな状況で、もし、医師との相性が悪かったら・・・話も聞きづらいし、説明不十分で理解できない時でも、聞き返すことができません。
ただでさえも、聞きなれない言葉がたくさん出てくる不妊治療です。
病名やホルモンの名前、治療の方法なども難しい言葉が多いし「これからどうしますか?」って聞かれたって、即断即決できる人なんて少ないと思います。
しっかり説明を聞いて、しっかり理解するためには、まず、医師とのコミュニケーションが出来るかどうかが大切です。
そうなると、医師との相性は絶対に大切ですね。
一部の不妊治療専門医では、専門のカウンセラーを常設していたり、一般家庭のリビングのような雰囲気のカウンセリングルームを設置しているところもあります。
そういうところなら、リラックスして不妊治療に向き合えるかもしれませんね。