不妊治療を受ける時に考えたい治療費の限度とは?

日本の保険商品の販売認可を司る金融庁が、高額になりがちな不妊治療費用の負担を軽減する保険商品の販売認可を出すことを目指し「保険業法施行規則」の改正案を発表しました。
これにより、不妊治療保険の商品開発、販売へ向けて大きく動き出したことになります。

今回は、不妊治療保険が解禁されることを踏まえ、不妊治療を受ける場合の治療費の限度額について考えてみたいと思います。


高橋様画像【専門家紹介】
高橋 成壽 タカハシ ナルヒサ
( ファイナンシャルプランナー / 神奈川県)
寿FPコンサルティング株式会社 代表取締役

日本では数少ない「総合型FP」としてセミナーや個別のご相談を受ける。
累計のセミナー受講者数約5000名、年間相談件数200件超、暮らしとお金のことから経営相談など多岐にわたるコンサルティング業務を展開する。


不妊治療にかかる費用はどれくらい?

NPO法人Fineの実施したアンケート(2005年5月実施、回答246人)によると、不妊治療の総額に関する費用は以下の通りです。

費用総額 人数(人) 割合(%)
100万円未満 121 49.2%
100万円以上 300万円未満 76 30.9%
300万円以上 500万円未満 32 13.0%
500万円以上 1,000万円未満 14 5.7%
1,000万円以上 2 0.81%
その他 1 0.1%

100万円未満が5割、100万円~300万円未満が3割となり、全体の8割を占めています。

不妊治療の終了理由は定かではありませんが、無事に妊娠した方と、できずに諦めた方、費用負担に耐えられなかった方がいらっしゃると考えられます。
これは不妊治療を考えている方にとっては他人事ではありません。





支出の限度額を考えずに不妊治療を受け続けてしまうリスク

個々の不妊治療の費用については、上記サイトですでにご案内の通りです。

内容 1周期あたりの費用 保険適用 トライする回数
初診 数千円~1万
タイミング法 数千円~2万 3~6回
人工授精 1万~5万 × 5~6回まで
体外受精 20万~80万 ×

治療の内容によりますが、体外受精を繰り返すと、費用が膨らむ事がわかります。

妊娠にこだわり予算を考えずに治療を受けた結果、手元のお金が足りず、無事に妊娠出産をしたにも関わらず、せっかく授かったお子さんの教育資金の準備に出が回らなくなる…などといったことのないように意識することが大切でしょう。

不妊治療にかけるコストの限度をどのように考えるか?

金銭管理

不妊治療の有無を問わず、将来的にお子さんを望む場合は、収入や支出の状況から現実的に子育てが可能な人数が計算できます。
もちろん、お金だけがすべてではありませんが、せっかく子宝に恵まれたとしても、その後の生活が厳しいものでは、楽しい子育ては遠のいてしまいます。

改めて、費用を含めて不妊治療を考えてみる必要があるでしょう。

最後に

生命保険の見直しイメージ

今後、不妊治療に関する保険商品の発売が認められれば、これから妊活をしようとしている方が万が一不妊であった場合でも、不妊治療に関する費用の負担を保険で賄う事ができるようになります

なお、すでに不妊治療をされている方は、不妊治療保険への加入は難しい可能性もありますので、詳しくは実際に保険商品の発売を待たねばなりません。
しかし、今回の動きは画期的である事は疑いようがありませんので、発売を心待ちにしたいものですね!

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