普天満宮　〜沖縄県の子宝神社〜

普天満宮には縁起伝承がいくつかあります。
今回はそのうち普天満宮仙人伝説を紹介します。

ある村に貧しいが仲の良い真面目な夫婦がおりました。
不作で年貢を納めることが難しくなると、夫婦で相談し、妻は普天満宮へ３、４年間一日も欠かさずお祈りを通うことにしました。

ある夜、妻がいつものように普天満宮へ行くと一人の老人と会います。
老人は妻の拒否を受け入れずに老人の持ち物を妻に押し付け、立ち去っていきます。
その後、彼女は老人に預かったものを返すため何度も出会った場所へ行きました。

しかし、老人は姿を現しません。
そうして、彼女はその老人と合わせてくれるように祈り始めました。

すると、ある晩、夢に老人が現れ「吾は熊野権現（くまのごんげん）なり、汝らは、善にしてその品を授けるものなり」と伝えます。
この夢が続き、不思議に思った妻は老人から預かった品物を開けました。

なんと、その中には黄金が入っていたそうです。
夫婦は驚いて感謝し、恩返しに石の厨子（ずし）をつくり、三体の石像を安置しました。
夫婦は富貴となり年貢を納めることもできました。

この夫婦は祈ることによって苦難から解放されました。
子宝に恵まれなかった方もこの夫婦にならって祈れば子宝が授かることを伝えているのでしょうか。

沖縄県の普天満宮には宜野湾（ぎのわん）市文化財「名勝」に指定された普天満宮洞穴があります。
この洞窟内等は遺跡となっており約三千年前の遺物が発掘されております。
入るためには、御守授与所にて受付が必要で拝観料等はありません。
受付を終えると、巫女の皆さんにとても分かりやすく案内して頂けるそうです。

また、この洞窟内には８つの霊石や周囲が４ｍ程もあるとても太い石柱を見ることができます。
この石柱は男性のシンボルのような形をしているそうです。