男性不妊かも?男性不妊原因2つと検査方法をわかりやすく解説!
妊娠を希望するカップルの中で、女性の検査をひとおおり終えた後、原因不明の場合は自然と男性不妊かもしれないと感じるはず。
夫婦で妊娠を望む妊活では、女性側だけでなく男性側の検査もした方がいいでしょう。その理由は、女性が対策をしていても、男性理由の不妊なら、薬の服用が女性の身体の負担を大きくしてしまい、妊娠できないことでストレスになり、夫婦仲が悪くなったり離婚するカップルもいるからです。
男性理由の不妊には、性機能障害のほか、無精子症の精液性状低下がありますが、外科手術をすることで自然妊娠も可能性があり、早めに原因を理解できた方がいい理由があります。
不妊理由には女性だけでなく男性理由も
不妊症の原因には、2つあります。
- 女性側の理由による不妊症
- 男性側の理由による不妊症
です。
妊娠するには卵子、精子が出会って受精、着床します。条件は全て揃わないと妊娠にはならず、不妊症は様々な原因が関わってきます。女性側の理由で不妊になることが多いと言われ、女性がまず検査をすることが普通ですが、原因不明なこともあります。その場合は男性不妊も疑ってみましょう。
男性不妊の原因
男性の不妊症は、性機能障害、精液性状低下の2つがあります。
- 性機能障害……射精がうまくいかない、勃起がうまくいかない(ED)など
- 精液性状低下……精子の数、運動量が悪い、無精子症のことも
詳しく見ていきましょう。
性機能障害とは?
性機能障害は、ストレスなどで勃起がうまくいかない勃起障害(ED)、性行為ができても膣内の射精ができない障害があります。
不妊治療では、一般的に、性行為のタイミングを合わせて妊娠しやすくするタイミング療法を行うことがファーストステップです。しかし、タイミング療法をしても性機能障害だと妊娠までいかず、性行為が苦手と感じてしまい夫が妻との性行為を拒否することもありえます。
また、動脈硬化、糖尿病の病気も性機能障害のひとつの原因です。中でも糖尿病は射精障害、精液量減少につながり、無性液症になることもあります。
精液性状低下とは?
精子は睾丸(こうがん)で作られます。精巣上体と呼ばれる管を通りぬけ、運動能力で受精できる精子になります。精子の数が少ない、精子の動きがにぶい、奇形率が多いことで受精力が低下してしまいます。このことを精液性状低下といいます。精液性状低下の症状は「造成機能障害」と呼ばれます。一部は、静脈にあるこぶが関係していて、外科手術で回復することがあります。
無精子症だと子供を授かれない?
精液性能状低下の症状でも、軽度、中度、高度、無精子症と症状が分けられます。検査をして、精子の数が極端に少ない場合、運動率が極端に低い場合は精液性状低下の症状です。ホルモン分泌が低下、おたふくかぜによる精巣炎によってなる場合もあります。
精子の数が極端に少ないとされるケース……普通の数値の1/100より少ない
精子の運動率が悪いと言われるケース……運動率が20~30%、またはそれ以下
無精子症は、精液に精子が全くない状態です。精巣で精子がつくられているものの精液上には出てこない「閉塞性無精子症」もあります。閉塞がないのに精子の見られない無精子症もあり、原因は不明。無精子症でも、閉塞状態をよくする外科手術をすることで自然妊娠の可能性が増えます。
男性不妊を調べる検査法
男性不妊かどうかを調べる時に、検査法はいくつかあります。代表的なものは以下の通りです。
- 精液検査……精液中の精子数、運動率を見る検査です。
- 染色体検査……採血で染色体異常を調べる検査です。
- ホルモン検査……精巣機能を調べます。
- Y染色体検査……Y染色体上で無精子症になりやすい遺伝子のあるなしを調べます。
- アンチミューラリアンホルモン……ホルモンを調べます。
- 感染症管理……B型肝炎やC型肝炎、エイズや梅毒などの感染症を調べます。
男性不妊の検査で、多くの人が想像するのが精液検査です。精液検査は病院内に男性が来て行う場合もありますが、精液を自宅採取して持ち込む検査もあります。病院によって検査法が違います。
男性が産婦人科に通いにくい場合もあると思います。その際は、男性不妊治療外来の時間帯を設けている病院を探していくと抵抗が少ないです。ある病院では、毎週金曜日を男性不妊外来の日にして、その日に検査を行っています。女性が多くいる産婦人科に男性で行きにくい場合は問い合わせてみましょう。
まとめ
あるデータでは、不妊の原因で男性不妊が理由になっているものは約50%でした。
男性のみの理由が24%で、男女ともは24%、合計48%が男性”にも”不妊理由があるという結果だったからです。昔は女性が不妊理由の大半と言われていましたが、ストレスも多い現代は、夫婦で妊活に取り組む時代。男性ホルモンも20代の頃と比べて30代は低下傾向になり、晩婚化が進む現代では、サプリメントや漢方、不妊治療院に通うことで子供を授かるカップルも増えています。