35歳過ぎたら体外受精は成功しにくい?卵子の老化の勘違いを指摘!

高齢出産だけでなく、最近では超高齢出産の女性もニュースで放送されるようになってきました。

注目されるのが「卵子の老化」についてで、現在は高齢出産が35歳を過ぎた年齢から。不妊治療をしていても、高齢出産だと妊娠しづらくなるといわれます。卵子の質の低下で高齢出産の場合は妊娠しづらい身体になってしまうことがあります。

35歳を過ぎると体外受精の成功率が低くなる!?

令和元年、2019年現在、日本産婦人科学会では、高齢出産は35歳以上の初産婦と定義されています。1993年には30歳以上の初産婦が高齢出産だったものの、現在では35歳に引き上げられました。

高齢出産のリスクは、卵子の力が低下しはじめてしまうことが一番です。卵子の力が下がるのは、平均的に33歳程度。妊娠する力はこの年齢くらいから下がりはじめます。自然妊娠ができる体質の人もいるものの、30代での妊娠は早めにステップアップも考えなくてはいけません。不妊治療でも、33歳だと20代後半と同じくらいの確率で3割程度が妊娠します。しかし、40歳では1割程度しか妊娠しません。

超高齢出産とは何?

現在では、高齢出産よりも高い年齢でうむ「超高齢出産」の言葉が発生し、超高齢出産は、”50代以降の女性が出産すること”です。

日本ではキャリアとの両立のため、高齢出産を選ぶ人も多くなってきました。2016年には、50才以上の超高齢出産が51人、2017年には62人います。数年間、少しずつ超高齢出産も増えてきています。ただし、少数派であることを理解しておきましょう。

35歳はアウトで34歳はセーフなの?誤った認識を正す!

卵子のもとになる卵母細胞は、女の赤ちゃんが母体にいる頃には約700万個あるといわれています。女児として生まれた時には約200万個。そして、排卵が起きる思春期まで成長すると30万個まで減っていきます。成人になって排卵する卵子数は400から500個で、若い女性の方が年齢が高い女性よりも”妊娠しやすい”環境といえます。そして、37歳を過ぎると卵母細胞の数が減っていき、最終的に閉経します。

高齢出産でよく言われるのは、35歳になったら急激に卵子が老化するため、それまでに産んでおきたいということです。しかし、その考え方にも若干の認識の違いがあります。35歳のタイミングで老化するのなら、33歳、34歳なら大丈夫なのかというと、そういうわけではないからです。

35歳の誕生日を迎えたタイミングで、もう妊娠できないのかといわれると、そういうことではありません。体質にもよりますし、若くして不育症の人は妊娠しづらいです。20代でもハードな仕事をしていたり、ストレス環境にいたり、冷え性の人だと妊娠しにくい体質の人もいます。

目安として考えておこう!高齢出産について

不妊治療で高齢出産のステップアップする考え方は以下のとおり。

  • 33歳は20代と同じく体外受精は3割程度が成功
  • 37歳、38歳になってくると体外受精の成功率が少しずつ下がる
  • 40代に入り 42歳、43歳だと体外受精の成功率が1割に

40代になるとお金をかけても成功率が低くなってしまうので、不妊貧乏につながってしまいます。赤ちゃんが欲しいと考えるのなら、早めに対処して治療をはじめるのがいいとされています。

流産率は何歳から高くなるもの?

流産は20代、30代の女性でも起こりやすく、妊娠した女性の約15%が流産してしまうと言われています。妊娠が順調に続けられないとショックを受けてしまいますが、1/5弱の割合で起こります。流産は年齢が高いから起こるものではないことを認識しておきましょう。

ただ、高齢出産になるにつれ、流産率は上がります。

20代女性では……12%
40代女性では……26%

流産率の15%は全ての年齢層の妊娠の状態の平均を計算したものなので、若い人の方が流産のリスクは少ないことがわかります。流産の理由は染色体異常のためで、流産を防ぐ方法はないとされています。

高齢出産が避けられる大きな理由

高齢出産についてのリスクは、流産確率が増えるほか、

  • ダウン症発生率が増える
  • 帝王切開率が上がる

こと。

ダウン症は、染色体の突然変異で起こる症状で、知的発達の遅れが指摘されます。ダウン症は20代だと1000人中1人の発症率ですが、35歳だと3人に、40代では約10人になり確率が高くなります。子供の障害について考えだすと悩んでしまいますが、高齢出産につきまとう問題です。また、帝王切開の確率も上がります。妊娠中毒症や糖尿病も多くなり、帝王切開率が多くなり、自然と入院期間も長くなります。

まとめ

仕事が楽しくキャリアを優先すると、自然と高齢出産になってしまう人も多いもの。しかし、高齢出産についてのリスクも考えておかないといけません。

不妊治療でもステップアップを早く検討していかないといけないのが高齢出産のパターンで、定義は1人目を産むときに35歳以上が高齢出産になりますが、2人目不妊の人も高齢出産にあてはまり、妊娠しづらい体質になってしまう人も多いです。

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