妊活にカフェインはダメ？コーヒーの1日あたりの摂取量は？

妊活をしたいと思った時に、まずできることが1日のカフェイン摂取量の見直しです。

女性はコーヒーをはじめとするカフェインを飲まないことで、妊娠しやすくなると言われていますが、妊娠していてもコーヒーは「飲みすぎに注意」とは言われているものの、禁止はされていません。はたして、妊活にカフェインはどのくらい影響するのでしょうか。1日あたりどのくらい飲んでいいかも調べてみました。また、カフェインをパートナーの男性が飲む時、妊娠への影響もあるのでしょうか。

妊娠したいと思った時に、カフェインの多いコーヒーはダメ？

妊活をはじめるにあたって、アルコール断ち、カフェイン断ちをする人も多いです。

カフェインの多いコーヒーの過剰摂取は妊娠できないと考えられていますが、コーヒーを飲んでいても、妊娠しやすいのは体質のような気もします。また、妊娠中もコーヒーを一切飲んではいけないルールはなく、過剰摂取が禁止されているだけです。

コーヒーの歴史と副作用について

コーヒーは元々、薬として飲まれ、覚醒作用があることで頭をクリアにするはたらきがありました。

（コーヒーの作用）
・覚醒させる作用
・血管を拡張する作用
・交感神経を刺激する作用
・胃酸を分泌する作用
・利尿作用

ただ、カフェインを過剰摂取すると副作用もあります。

・めまい
・心拍数の増加
・不安症
・震え
・不眠
・下痢
・冷え
・吐き気

この中で、一番、妊活中によくないとされるのが「冷え」です。カフェインを多く摂取することで身体を冷やすため、妊娠しにくくなります。冷え症の人はホルモンバランスも崩しがちで、生理周期も一定しない傾向があります。そのため、妊娠しやすい身体づくりをするためにコーヒーも適度な量を心がけた方がいいと言われています。

紅茶と比べてコーヒーがダメな理由

カフェインを含む飲み物は、コーヒー以外にも紅茶や緑茶もあります。

コーヒー豆、紅茶の茶葉を100gで比べてみると紅茶の茶葉の方がカフェイン量は多いです。しかし1杯あたりのコーヒー豆は約10g（カフェイン量60～100mg）に対して、紅茶の茶葉使用量は2gから5gで、1杯あたりのカフェイン量は30mg。コーヒー1杯あたりのカフェイン量は紅茶の2倍から3倍と差があります。

注意したいのは、他にもカフェイン量が多い飲み物が存在することです。

・玉露……160mg
・煎茶……20mg
・烏龍茶……20mg
※100mlあたり

濃さにもよりますが、玉露はコーヒーよりも高いカフェイン値を示しています。何杯も飲んでいると、コーヒー同様、身体を冷やしてしまいホルモンバランスを崩してしまうため注意しましょう。

1日あたり飲んでいいコーヒーの量はどのくらい？

ただ、コーヒーは全くダメというわけではありません。妊娠中でも健康に影響が出ない程度ならいいと言われていて、一般的に「どのくらい飲んでもいいか」は個人差が大きいです。

世界保健機関（WHO）
1日摂取量はコーヒー3、4杯程度
……カフェインがお腹の赤ちゃんに及ぼす影響は決まっていないとしつつ、コーヒーに紅茶の2倍量のカフェインが含まれているため、適正量を決めています。

英国食品基準庁（FSA）
1日摂取量はコーヒー200mg程度
……低体重児の出産、自然流産を引き起こすかもしれないと示唆しています。

カナダ保険省（HC）
1日摂取量はコーヒー最大300mg程度
……コーヒーが健康に悪影響を及ぼすかもしれないと示唆しています。

欧米人に比べると日本人の体格は小さいため、海外の基準をそのまま当てはめるのではなく、量を控えめにしておくことも大切です。食べ物や飲み物からカフェインを知らないうちに摂取していることもあるため、気分転換に少量飲むのが理想的です。

カフェインが男性の精子への影響があるかどうか

コーヒーのカフェインで冷え症を引き起こす女性はホルモンバランスを乱しやすい結果が出ています。では、パートナーの男性がコーヒーを飲むことでの妊娠への影響はあるものなのでしょうか。

およそ2万人の男性精子を研究した海外の研究論文では、カフェイン摂取によって精子の運動量について、ほとんど影響がないことが発表されています。運動率が下がるのは、2要素のみでした。

コーヒーよりも精子の運動量を下げてしまうのは、コーラです。コーラは多く摂取すると、精子の全体数を下げる研究結果が報告されています。コーラとコーヒーのカフェイン量を比較すると、

コカ・コーラのカフェイン量を1とすると
レギュラーコーヒー……6倍
紅茶……3倍
煎茶……2倍
※日本食品標準成分表2015による

とコーラのカフェイン量は多くありません。そのため、カフェインそのものの影響よりもコーラの砂糖、コーラと一緒に食べるファストフードの影響と見て取れます。

カフェインレスコーヒーやデカフェコーヒーを妊活に取り入れて！

妊活をする時、コーヒー好きな女性が取り入れたいのは、カフェインレスコーヒーです。

カフェインレスコーヒーとは……
カフェイン量が少ないコーヒーを指します。カフェインレスは、カフェインが少量だけ含まれている飲み物、デカフェは、カフェイン飲料からカフェインを取り除いた飲み物です。カフェインがゼロなのはノンカフェインやカフェインフリーといいます。

妊活中だから仕方なく飲む人もいますが、デカフェは、コーヒーのおいしさが残っている場合も多く、以前の「まずい」印象を持っている人こそ挑戦してもらいたいコーヒーです。スターバックスコーヒーでも、デカフェを注文することができます。一般的に、インスタントよりもドリップタイプのデカフェ飲料はコーヒーの旨みも残っています。スティックタイプなら、職場にも持っていきやすいです。