ダイエットと妊活
お正月に増えた体重がなかなか戻らない・・・とダイエットを考えている方も少なくないのではないでしょうか。
適正な体重にもっていくことは妊活にプラスになりますが、間違ったダイエットは「百害あって一利なし」。
決しておすすめできません。
今回はダイエットと妊活についてお伝えしていきます。
【著者:岡田 明子(おかだ あきこ)】
管理栄養士として健康関連のレシピ提供や商品開発、講演や執筆、メディア出演など予防医療分野を中心に幅広く活躍中。
自身の35歳からの妊活、妊娠を通じて「妊娠を望む方の食事サポート」も行い、個々の生活習慣に合わせた的確な指導に定評がある。食事サポート実績は延べ1万人に及ぶ。
2014年一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)を設立し、 栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康事業のサポートとヘルスケア分野で活躍できる人材育成を行っている。
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本当にダイエットが必要?自分の標準体重を知ろう
皆さんはご自身の標準体重を知っていますか?
本当にダイエットが必要なのか、まずは、下記の計算式で標準体重を計算してみましょう。
BMI=体重÷身長(m)²
ご自身の体重を、身長をメートルに直して二乗したもので割るとBMI(体格指数)が出てきます。
BMIとは、Body Mass Indexの略で22が最も健康的と言われています。
BMI18.5未満がやせ、18.5以上25.0未満が標準、25.0以上が肥満と分類されます。
まずは、ご自身のBMIがいくつで何kgまでが標準なのかを把握しておくことが大切です。
例えば160㎝、60kgの女性の場合
60÷(1.60×1.60)=23.4となりBMIは標準です。この女性の場合は47.4~63.7kgが標準体重の範囲になります。
(1.60×1.60)×18.5=47.36
(1.60×1.60)×24.9=63.74
BMI22の体重は、スタイル維持を考えると、少し重たい印象を受けるかもしれません。
ですが、赤ちゃんを迎えるためには自身の健康が維持できるということがとても大切になってきます。
BMIを22にしたら妊娠するという話ではないのですが、本当にダイエットが必要かどうかをまずは確認してみましょう。
極端なダイエットが不妊の原因に
どれが自分に合っているのか試してみるのは良いですが、極端な体重変動は将来的に子どもを授かりたいという方にとって、マイナスになるということは覚えておいて下さい。
食事を抜いたり、糖質や動物性の食品を極端に減らしたりして短期間に体重が減ると、排卵が起こりにくくなったり、排卵が起きてもホルモン分泌がうまくいかない、月経が止まってしまうということもあります。
太るからと敬遠されがちな脂質も、活動のエネルギーやホルモンの合成になくてはならないものですし、食事の量が減ってたんぱく質やミネラルなどが不足すれば、栄養素の代謝が悪くなったり、筋肉や骨が痩せたりして体の様々な不調につながりかねません。
自身が健康なことが妊活を成功させる近道です。
無理なダイエット、必要のないダイエットはやめましょう。
「抜く」のではなく「増やす」ダイエットを
無理なく継続できることが大切です。
これから紹介する3つを増やすことで、健康な体をつくっていきましょう。
1.品数
もちろん、こうなれば理想的ですが、難しい時もありますよね。
そのときは何か1つで良いので、もう1品増やしましょう。
主食から食べてしまうと血糖値が急上昇して太りやすくなるので、野菜や肉や魚などのたんぱく質から食べる事がおすすめです。
2.食材
例えば、納豆ご飯なら、海苔やキムチ、胡麻、卵など。
ここにインスタントのお味噌汁が加われば体に良い献立の出来上がりです。
納豆とご飯だけよりもグンと栄養価がUPしますよね。
栄養のバランスが整うと代謝も良くなり、ダイエットにもプラスに働きます。
3.噛む回数
噛む回数を増やすことで満足感UPにつながり、食べすぎを防いでくれるだけではなく、消化にも良くて体にも優しい食べ方になります。
よく噛もうと思うと生野菜や海藻、根菜など食感の良いものを選ぶようになるので、これもダイエットにつながっていきます。
おすすめメニュー たたきごぼう和え
材料(2人分)
- ごぼう・・・・・1/2本
- 胡麻ドレッシング・・・・大さじ1と1/2
- 海苔・・・・・・1枚
- 白ごま・・・・・適量
- お米のとぎ汁(なければお米小さじ1と水)・・・適量
作り方
- ごぼうはたわしでよく洗い、4~5cmの長さに切る。太いようなら縦2つ割りにしてから切る。
- お米のとぎ汁で竹串が通るくらいの柔らかさになるまでゆで、さっと水洗いして水気をきる。熱いうちにすりこぎや包丁の柄でたたいておく。
- 胡麻ドレッシングを2に和えて器に盛り、海苔、白ごまをかける。
ごぼうは食物繊維も豊富で食感も良いのでダイエット中におすすめの食材です。
米のとぎ汁で煮ることでごぼうのアクが出やすくなります。
「ダイエットしなきゃ!」が口癖の方、まずは、標準体重を知って、健康的な体づくりをするところから始めてみませんか?
ダイエットが必要ない方も、3つの「増やす」を意識して食事の質を高め、赤ちゃんを迎える準備をしましょう。