不妊治療保険の商品化が進まない理由

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大間様画像【専門家紹介】
大間 武 オオマ タケシ
(ファイナンシャルプランナー/ 千葉県)
株式会社くらしと家計のサポートセンター 代表取締役

飲食業などの経理、公開予定企業の経理業務構築、ベンチャーキャピタルの投資事業組合運営管理を経て、2002年ファイナンシャル・プランナーとして独立。2005年株式会社くらしと家計のサポートセンター、NPO法人マネー・スプラウト設立。「家計も企業の経理も同じ」という考えを基本に、家計管理のアドバイス、監査役など社外役員として企業運営サポート、セミナー講師講演、執筆など幅広く活動。


安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」のひとつの柱である、出生率向上策。
2016年1月より厚生労働省が助成金の金額を引き上げ、これに合わせ金融庁が2016年4月に「不妊治療にかかる費用を補償する民間の医療保険を解禁」しました。

2016年9月26日現在、日本生命が国内生命保険業界初となる不妊治療を保障する保険を2016年10月2日より発売するとしたものの、日本生命以外からはまだ不妊治療保険の商品は出ていません。

今回はその理由について探ってみたいと思います。


なお、日本生命から発売される不妊治療対応の医療保険「シュシュ」について知りたい人は、コチラからどうぞ。

保険商品がなかなか出ない理由

不妊治療保険がなかなか出ない理由について、以下の3つの視点から考えてみました。

保険加入年齢が他の保険商品に比べて狭い

死亡保険、入院保険等の保険商品を契約できる年齢だけをみると60代以上の高齢でも加入できます。

しかし、出産できる年齢に限りがある不妊治療保険は、日本生命の「シュシュ」でも40歳保険期間10年が契約できる限度となり、保険加入年齢が他の商品と比較しても狭くなっています。

そのため、保険会社としても保険加入対象者が限定され、保険商品として維持することが難しいと考えているのはないかと推測します。

不妊治療が必要かどうかは出産したいと希望した後に気づくこと

不妊治療が必要かどうかについて若い年齢の時に考える、気付く人は少ないのではないでしょうか。

これは、「結婚し、出産を希望したがなかなか妊娠しないので調べてみると不妊治療が必要であった」という方が多いからかと思います。

つまり、不妊治療保険の必要性や有効性がもっと知られるようにならないと、なかなか保険加入希望者増加にはつながらない。
すると、保険会社が保険商品を開発することに、つながらないのではないかと推測します。

保険料が高くなる=保険加入者が少なくなる

10月2日に発売される日本生命の「シュシュ」は、不妊治療保険に加えて3大疾病や死亡保障、満期保険金が付いています。
そうすると必然と保険料が高く設定されてしまいます。

掛け捨てタイプの保険では、加入希望者が増えないと考えての事でしょう。

ただ、保険料が高い場合、保険加入ニーズが相当強くなければ若い方が加入するハードルは下がらないでしょう。

こんな不妊治療保険商品があれば良い!

不妊治療は、1回数十万円が必要であり、多くの方が複数回不妊治療を行うことから合計で百万円を超える場合が多くなっています。

また、助成金の部分では東京都の場合。
中心助成額は20万円前後(治療ステージにより異なる)となっており、年齢や回数に一定の制限があります。

色々加味しながら理想の不妊治療保険について考えた場合

公的助成+保険で90%程度カバーできたとすると、残りは貯蓄でも対応できる金額となることや、多くの方が複数回治療を行うため保険で複数回カバーできる保険商品であることが良いと考えます。

希望を掲げるならば、不妊治療保険で給付される金額は助成金と同額に近い金額ですと、負担感は軽減されるのではないでしょうか。

また、保障内容についてはシンプルにして、満期保険金もなしで単純に保障だけに特化すると、保険料も安く抑えられるのではないかなと思います。

加入する年齢については、より若い年齢で加入するほど安い保険料で加入できるようにしていただくと、更に若い方の加入率の向上が見込めるのではないかと考えます。

ただ、単独の保険商品として不妊治療保険が運営されるには幅広い年齢層の加入がないと厳しい部分があることも事実です。

より良く利用できるために、2点の提案

  1. 単独の保険商品として開発する場合には保険金額も低く、契約期間も短く単純シンプルにしていただく(少額短期保険のようなイメージ)。
  2. 保障金額を手厚くする場合には現状ある女性特有の医療保険の保障内容拡充により大きな負担なく、充実した保障を確保する。

各保険会社のみなさまには新たな視点からの保険商品研究、設計を期待します。

国や保険会社に望むこと

国に対して望むこと

次世代の経済、社会を担う子どもが少なくなることは経済、社会の縮小につながっていることが分かっている中。
今まで、具体的対策を行わず、人口が減少し始めてから、ようやく重い腰を上げたこと自体が遅いのですが、ようやく動き始めました。

今後は、今までの遅れを取り戻すため、現状出ている対策に加えて、「生まれる前から成人するまで」社会面、生活面など様々な視点から、子どもを育てる環境に対しての後押し策について、民間企業を巻き込んだ対策を希望したい。

保険会社に対して望むこと

人口減少は保険会社にとっても、将来の顧客が減少することにつながることから、不妊治療保険に対してさらなる研究と商品開発に期待します。

また、不妊治療保険の商品設計、運営上厳しいのであれば保険会社の社会貢献事業の一環として、不治療保険の保険金受給に合わせて独自、もしくは他団体との連携する。
そして、不妊治療給付金が別途、支給される仕組みがあっても良いのではないかと考えます。
(これらは監督官庁等の理解、協力も必要でしょう)

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