高齢出産のリスク|しっかり理解して、一歩前へ踏み出したい
高齢出産はリスクが高いって聞いて、不安になったことはありませんか?
確かに、
日本産婦人科学会でも、35歳以上で出産する場合、年齢が若い時に比べて、出産時のリスクが高くなるということがハッキリと書かれています。
それでは、高齢出産はリスクがあるからやめた方が良いのでしょうか?
実は、リスクをしっかりと理解して早めに対処をしていけば、回避できることもたくさんあるのです。
それに、35歳以上で妊娠・出産をしている人は年々増えています。
大切なのは、リスクを理解して前へ進むこと。
どんなリスクがあって、回避できる場合は何をしたら良いのか?をしっかり考えることです。
あとで医師からリスクを告げられた時に、「そんなこと聞いてなかった!」ということにならないように、この記事で大まかなリスクだけでも頭に入れておいて下さい。
また、リスクは、人によって軽重が異なります。
主治医の先生に、必ず相談して下さいね。
5. 染色体異常のリスク
– 染色体異常のリスクとは?
– 流産・切迫流産のリスク
– 出生前検査について
妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクが高くなる
35歳以上の高齢妊娠をすると、様々な合併症のリスクが高くなります。
中でも気を付けないといけないのが、妊娠高血圧症候群と妊娠糖尿病の2つです。
妊娠高血圧症候群
妊娠高血圧症候群は、妊娠期間中に血圧が上がる症状です。
母親・胎児ともに、非常に危険な状態になる可能性がある病気のひとつです。
35歳以上の高齢妊娠時に発症しやすいことが分かっているので、十分にケアする必要があります。
妊娠高血圧症候群の詳細については詳しく知りたい人は、以下の記事を読んでみて下さい。
妊娠糖尿病
また、妊娠糖尿病も高齢妊娠時の発症率が高くなります。
妊娠糖尿病は、胎児が大きくなりすぎてしまうことによる難産・帝王切開のリスクがある他、奇形のリスクも出てしまいます。
また、出産後に、母親が糖尿病になる可能性もあります。
妊娠糖尿病の詳細について、詳しく知りたい人は、次の記事を読んでみて下さい。
帝王切開のリスク
高齢出産では、なぜ帝王切開のリスクが高くなるの?
高齢出産の場合に帝王切開のリスクが高くなる理由としては、
- 合併症によるもの
- 母親の体力的な問題
- 陣痛の問題
があります。
なお、帝王切開について詳しく知りたい人は、次の記事を読んで下さい。
入院期間や費用などについても詳しく書いています。
合併症が原因で、帝王切開をするケース
合併症としては、妊娠高血圧症や妊娠糖尿病などの場合に帝王切開するケースがあります。
妊娠高血圧症候群
妊娠高血圧症候群では、子宮内で胎児が死亡する可能性が出てしまう場合があります。また、常位胎盤早期剥離といって、出産前に胎盤が子宮からはがれてしまう可能性があります。
これらのリスクを回避して胎児を助けるために、帝王切開するのです。
妊娠糖尿病
妊娠糖尿病では、巨大児のリスクがあるので、経膣分娩難しくなり、帝王切開になる場合があります。
これらの合併症があるケースでは母子の安全を考えて計画的に帝王切開になることも多いようですね。
母親の体力的問題で、帝王切開するケース
母親の体力的な問題というのは、出産時にいきむことが出来なくなってしまうケースです。
母親がいきめないと、母子ともに疲れてしまって、最終的には赤ちゃんの心拍数が下がるという事態になり兼ねません。
そのために帝王切開をするのです。
陣痛中の問題で、帝王切開するケース
また、分娩途中で陣痛が弱くなる「微弱陣痛」は高齢出産で多く見られます。
このケースでも帝王切開になる場合があります。
高齢出産の難産のリスク
高齢出産では、難産のリスクがあります。
35歳以上になると、一般に産道が固くなる他、基礎代謝が落ちていくので、肥満によって産道が狭くなるケースもあるようです。
こうなってしまうと、胎児が出てくる産道の抵抗が大きくなってしまうので、難産のリスクが高くなります。
また、妊娠糖尿病によって胎児が巨大児になった場合も難産になります。「肩甲難産」と言って、お産の時に、赤ちゃんの頭は出てきたのに、肩がひっかかって出てこれないケースもあります。
でも、難産にならないようにするためには、体重管理や栄養バランス、運動といった、自分でもコツコツとできることがたくさんあります。
しっかりと健康を管理することで、高齢出産する人でも、難産にならない人がたくさんいることも忘れないでくださいね。
早産・切迫早産のリスクについて
35歳以上の妊娠では、早産や切迫早産のリスクが高くなります。
これは、加齢による身体機能の影響や、妊娠高血圧症候群・糖尿病といった合併症の影響が大きいようです。
また、不妊治療を受けて妊娠をした場合、早産や切迫早産のリスクが高くなるという報告もあります。
切迫早産になった場合は、けっして慌てないで、医師の指示に従うことが大切。
また、安静にすることが唯一絶対に必要なことになります。
次の記事には、切迫早産の原因、対処法などをまとめてあります。
良かったら、参考にして下さい。
高齢出産での染色体異常のリスク
染色体異常のリスクに関して
35歳を過ぎての妊娠では、染色体異常のリスクを頭に入れておかないとなりません。
染色体というのは、遺伝情報が書かれているもので、精子にも卵子にもあります。
精子や卵子の染色体に異常があると、受精しにくくなったり、受精をしても育たなかったりすることがあるのです。
これを染色体異常と言います。
日本産婦人科学会によれば、染色体異常のリスクは、30歳で384人に1人、35歳で192人に1人、40歳で66人に1人と増えていき、45歳になると21人に1人にまで増えてしまいます。
染色体異常の場合、そもそも生まれてくることが出来ないケースと、ダウン症になるケースがあります。
染色体異常については、以下の記事に詳しく書いてあります。
精子・卵子の染色体異常とミトコンドリア
高齢出産の流産は、妻の落ち度では無いケースがほとんど
中でも多いのは、染色体異常が原因で流産してしまうケースで、高齢出産ではとても多いのだそうです。
流産すると、どうしても、働き過ぎや運動のし過ぎは原因ではないか?と自分を責めてしまう人が多いです。
でも、これは染色体異常が原因であって、妻に落ち度があったからというわけではないのです。
ダウン症に関して
日本産婦人科学会の資料によると、ダウン症の子供が生まれる割合は、30歳で909人に1人、35歳で385人に1人、40歳で106人に1人、45歳になると30人に1人となっています。
妊娠後、胎児のうちに染色体異常の検査を行うことが出来ます。
「出生前診断」と言うのですが、妊娠してから慌てないように、高齢出産の可能性がある人は、知っておいた方が良い検査です。
高齢出産のリスクを考えて、医療保険の確認が必要
これらの高齢出産のリスクは、そのほとんどが治療・入院を伴うものです。
治療・入院にはそれなりの費用がかかりますから、不妊治療でそこそこお金が出てしまった後だと、かなり痛い出費にもなります。
それに、パートタイムで働いている女性なら、その期間の収入減は避けられないですね。
これらの症状は、健康保険が使えるケースが多いので全額負担にはなりません。
それでも、3割の負担は必要な上、差額ベッド代や入院中の食費などは、健康保険の対象ではありません。
差額ベッド代は1日5,000円以上はするので、かなりの出費になります。
そこで、今、入っている医療保険を見直しておくことをおすすめします。
現在の保険で、1日あたりいくらの給付を受けられるかをチェックしましょう。
保険によっては、過去に帝王切開していると、一定期間は妊娠・出産時のトラブルが給付対象外になるケースもあります。
また、新規で加入する場合、妊娠後には加入できないケースや、今回分の妊娠中のトラブルは給付対象外になるケースも。
次の記事に、妊娠から出産までに医療保険がどのようにかかわってくるのかを、詳しく書きました。
よかったら読んでみて下さい。
葉酸サプリの摂取も、リスク回避には有効
最後に、葉酸の摂取、特にサプリメントの活用については、しっかりと考慮に入れましょう。
葉酸の摂取は、貧血や妊娠高血圧症候群、胎児の神経管閉鎖障害などに、一定の予防効果があることが証明されています。
そのための基本は、もちろん食事です。
ただし、厚生労働省が推奨している葉酸の摂取量を、毎日の食事でケアするとなると、中々大変です。
必要な葉酸を摂取するためには、かなりの分量の野菜が必要ですし、毎日の献立で葉酸を意識するのは、実際に料理をするママにとっては大きな負担ですね。
そこで活用したいのが葉酸サプリです。
食事に含まれる葉酸よりも、サプリに含まれる葉酸の方が、体内での吸収率が良いことがわかっているからです。
葉酸サプリについて知りたい人は、次の記事を参考にしてみてください。
ところで、高齢出産では「妊娠高血圧症候群」のリスクが高くなりますから、これを防ぐ葉酸があれば理想ですね。
オススメなのは、ベジママというサプリメント。
葉酸が摂取できるだけではなく、血糖値をコントロールする働きのあるピニトールが含まれているからです。
高齢出産で発症する確率が高い「妊娠糖尿病」のケアができて、さらに葉酸によって「妊娠高血圧症候群」の予防にもつながるわけです。
興味のある人は、ベジママの公式サイトを見てください。