妊娠初期の出血~その時知っておきたい8つの原因~

妊娠初期の出血に対処するポイントは?

妊娠初期出血して、流産じゃないだろうか?怖い病気じゃないだろうか?って不安になったことはありませんか。

妊娠初期は、まだ妊娠状態が安定していませんから、色々な症状が出やすい時期でもあります。
中でも、出血は気になるところ。

でも、残念ながら、自分達で原因を判断するのは難しいです。
そこで基本となるのが、「何かあったら、すぐに産院に連絡する」ということ。

特に、35歳以上で妊娠している場合は、流産や切迫流産のリスクが高くなるので、この点は徹底して下さい。

ただ、診断してもらうにしても、予め知識があった方が医師の説明は頭に入りやすいです。

そこで、妊娠初期に出血があった場合、どんな原因が考えられるのか・・・心配ないものとトラブルの可能性があるものに分けて、説明していきたいと思います。

出血があっても問題ない場合

月経様出血(着床時出血)

妊娠4週頃に起こる可能性があるのが、月経様出血または着床時出血と呼ばれているもの。
出血が妊娠4週目、つまり生理予定日であることや、出血が月経と似ていることから、妊娠していることに気づかないまま生理が来たと思ってしまう人も多いです。

原因としては、ホルモンが妊娠前と同じように働くからとか、受精卵が着床して胎盤が作られる過程で出血するとか言われています。
月経と比べて、出血量が少なく、2~3日で治まりますから、心配はいりません。

子宮膣部びらん

子宮の入り口がただれている状態を「びらん」と言います。
びらんは病気ではないので、基本的に何もする必要はありません。

妊娠と関係なく出来るもので、女性の不正出血を引き起こします。
セックスや内診が原因になることもあります。

おなかの張りや痛みは無くて、少量の出血、または、おりものに血が混ざる程度の症状です。

子宮頸管ポリープ

子宮頸管ポリープは、子宮頚部にできる良性のポリープのことで、子宮頸がんとは異なります。
子宮頚部の粘膜の細胞が、炎症をきっかけに増殖したもので、痛みはありません。

ただし、ポリープが感染症による早産を引き起こすこともあるため、医師の判断で切除する場合もあります。

膣炎

細菌感染などで膣部が炎症したものを膣炎と言います。

おりものの量が増え、痒みを伴うことが多いです。

少量の血液が混ざって茶褐色またはピンクのおりものになることもあります。





トラブルになる可能性があるケース

胞状奇胎

子宮内が、水胞状の粒で満たされてしまう病気を胞状奇胎と言います。
受精卵の異常が原因で発症するようですね。

つわりの症状が強くなる他、茶褐色のおりものや出血がダラダラと続くことが特徴。
胞状奇胎になった場合は、子宮内を綺麗にする手術が必要になります。

子宮外妊娠

子宮では無いところに受精卵が着床してしまうことを子宮外妊娠と言います。
子宮外妊娠の場合、その多くが卵管に着床します。

症状としては、少量の出血や下腹部痛が見られます。
妊娠反応が陽性なのに、エコー検査で胎嚢が見つからない場合に、子宮外妊娠の可能性が疑われます。

子宮外妊娠の怖いところは、卵管が破裂すると命にかかわる事態になってしまうということ。
そのため、手術で着床部分を切除しないとなりません。

35歳以上の妊娠で多くなってしまうのが、早期流産

妊娠初期の出血で、最も危惧されるのが早期流産ですね。

妊娠22週未満で、胎児が子宮の外に出てしまうことを流産と言います。
そのうち、妊娠11週まで起こる流産を早期流産と言って、それ以降に起こる後期流産と分けて呼びます。

早期流産の場合、そのほとんどが胎児の染色体異常が原因です。
ママに原因があることは、ほとんどありません。

下腹部痛や出血といった症状が出ることが多いですが、流産の状態によっても異なります。
稽留流産(けいりゅう・りゅうざん)と言って、子宮内で胎児が死亡している場合は、ほとんど自覚症状がなく、エコー検査で初めて判明します。

高齢出産でケアしたい、切迫早期流産

妊娠初期の出血の中で、少しでも早く医師の診察を受ける必要があるのが、切迫早期流産。
なぜなら、対処が早ければ、赤ちゃんが助かるからです。

切迫流産とは、「流産の危険性がある状態」という意味です。
そのうち、妊娠11週までに診断された切迫流産を「切迫早期流産」と言います。
症状としては、お腹の痛みや張り・出血の2つ。
出血があっても、エコー検査で胎児の心拍が確認されれば問題はありません。

この場合、流産を防ぐために、安静にするように指示されます。
状況が深刻な場合は、入院安静を指示されることもあります。

35歳以上の妊娠では、早産とともに、切迫早産のリスクも高くなると言われています。
何かあったら、すぐに産院に連絡をして、少しでも早い対応が取れるようにしましょう。

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