これって破水?尿もれ?迷ったら、さぁ!電話しましょう。
え?破水?尿もれ?それとも・・・判断に戸惑いますよね。
間違いだったらお医者さんに叱られる?恥ずかしい?
いいえ、そんな事はありません。
量が少ないから・・・など遠慮して、もし破水だったら大変です。
赤ちゃんの感染症が一番怖いんですよ。
間違いでもいいのです。
迷ったら、お医者さんに電話しましょう。
破水とは何か?
破水とは、赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れて、羊水が体の外に出てくる事を言います。
陣痛で子宮口が開いてきたために起こったり、陣痛もなく、まだ子宮口が開いていない時期にも起こったりします。
破水で一番心配なのは、膣から子宮内に細菌が入り、感染を起こしてしまう事です。
もし、破水したら入浴はしないで、速やかにお医者さんに連絡をしてくださいね。
破水と尿とおりものの違い
羊水と尿とおりものの違いは、とても分かりにくいものです。
特に量が少ない時には、その判断に迷います。
見分けるポイントは2つです。
まずは「匂いと色」そして「自分の意思で止まるか、否か」を確認しましょう。
破水(羊水)
羊水は生温かくて、生臭さを感じるママが多いようです。
色は透明か半透明です。
また、チョロチョロともれ続けて、自分の意思では止まりません。
尿もれ
尿は独特のアンモニア臭がします。
色は薄黄色です。
尿もれならば、そのまま止まる事が多いです。
おりもの
匂いは、ほとんどが甘酸っぱさを感じます。
色は透明に近いか、白色で半粘着性になります。
破水の種類は?
適時破水と早期破水
破水には、大きく分けて2種類あります。
一つは、一般的に陣痛が始まり、子宮口がほぼ全開大の頃に起こるものを、適時破水(通常破水)といいます。
その中で、子宮口が全開する前に起こるものが、早期破水です。
前期破水
二つめが、陣痛が起こる前に破水してしまう前期破水です。
これは特別に異常ではなく、全妊娠の5~10%のママに起こっています。
そのうち、少なくとも約60%が妊娠37週以降の前期破水になります。
破水をすると、24時間以内に羊水に細菌感染が起こると言われています。
腟に細菌が多いほど母体の発熱や胎児、新生児感染や先天性肺炎等の原因になります。
この感染を避けるために、クロマイ腟錠や、イソジンクリームでの殺菌などの処置をします。
低位破水と高位破水
破水を、さらに細かく分けると、高位破水と低位破水があります。
これは、子宮の破れる場所の違いです。
低位破水は子宮口に近い部分が破れ、下着がビショビショになるほどの羊水が出ます。
逆に、高位破水は子宮口から遠い部分が破れるので、量も少ないため、見逃さないよう注意が必要です。
羊水の色にご注意を
破水をしたら、羊水の色に注意しましょう。
通常、羊水の色は淡い黄色や、無色透明です。
また、おしるしが混ざって茶色っぽくなったり、薄いピンク色になったりする事もあります。
これらは異常ではありません。
反対に、注意してほしいのは、緑色や鮮やかな赤色の羊水です。
緑色の羊水は胎便が混じっているためで、赤ちゃんに酸素や栄養が不足する心配があります。
また、子宮壁から胎盤がはがれてしまう常位胎盤早期剥離は鮮やかな血が大量に出ます。
このような場合は、迷わずに受診する事をお勧めします。
赤ちゃんは苦しいの?
破水で羊水が出てしまうと、赤ちゃんは苦しくないのか不安になりますね。
でも、かなりの量の羊水が出ても、通常はすぐに危険になることはありません。
なぜなら、もともと羊水の量は800mlもあるのです。
そして、赤ちゃんが出口の蓋の役めもしてくれているので、すぐに羊水がなくなったりはしないのです。
ただ、羊水が少なくなると、ごくまれにへその緒が赤ちゃんに巻きついたり、酸素や栄養が少なくなる事はあるのでお医者さんへの相談は欠かさないで下さい。
36週未満の破水にご注意!
赤ちゃんが十分に発育している36週以降の破水なら問題なく、そのままお産になります。
でも、36週未満の破水は、特に注意が必要です。
少しでも長く、妊娠を継続させなければならないからです。
特に34週以前の破水は、赤ゃんの肺がまだできあがっていなかったり、体重が1,500g以下の場合もあります。
そのため、しっかり呼吸管理のできる人工呼吸器の設備とスタッフをそろえた施設へ入院するケースもあるのです。
入院して感染症予防の抗生物質や、子宮収縮を抑える薬などを投与しながら、なるべくママの中に留まるようにします。
どんなに気をつけても、妊娠早期から前期破水してしまうママもいます。
切迫早産や早期破水の原因の一つに感染症があります。
膣から感染して、卵膜に炎症を起こすとされていますが、ほとんどの場合は症状もないので、予知も予測もとても難しいのです。
それでもお医者さんの指示にしたがって、無事に出産した先輩ママも沢山いるんです。
くれぐれも、自分と赤ちゃんを大切にして頑張りましょうね。