我慢しないで!風邪ひき妊婦さん
風邪をひいてしまった妊婦さん。
私も辛いけど、赤ちゃんもつらいかな・・・
お薬の事、赤ちゃんの事、心配ですよね。
まずは温かくして、たっぷり休息をとる事。
そしてお医者さんとよく相談して、赤ちゃんのためにも一刻も早く元気になりましょう。
妊娠初期の風邪
風邪は予防が第一!
妊娠中はとにもかくにも風邪をもらわないのが一番!!
とくに「帰ったら即、手洗いうがい」「室内の湿度はたっぷり」「外ではマスク」が大事です。
旦那さんやご家族にもぜひ気をつけてもらいたいですね。
それでもひいてしまったら、栄養をとって早めに就寝、たっぷり休養をとりましょう。
早めのお手あてがその後を左右するんです。
とにかく重症化する前にお医者さんの診察を受けましょう。
妊娠がわかる前に飲んだお薬の影響
妊娠に気づく前にお薬を飲んでしまった・・どうしよう・・心配ですよね。
最終月経から妊娠3週まで(妊娠と気づく前)に飲んだ市販薬は、まず大丈夫と言われています。
妊娠がわかる前に飲んだ風邪薬が影響するのはごくごくわずかで、決められた容量、用法であればほとんど問題ないようです。
もしもこの時期に影響があれば、着床しないか流産してしまう事が多いのです。
ごく一部の薬(風疹ワクチン・シオゾール)以外は、影響がないと言われています。
お薬の影響が心配な時期
お薬に特に注意が必要なのは4~12週めの頃です。
この時期は赤ちゃんの大切な体がどんどんできて、お薬の影響を受けやすい時期です。
なるべくお薬は飲まないにこしたことはありません。
もしも、こじらせてしまった時は我慢せず、すぐにお医者さんに相談しましょう。
お医者さんは、まず母体や胎児に与えるダメージを総合的に判断します。
薬の効能や赤ちゃんへの影響と副作用を考えて慎重に処方してくれるはずです。
お医者さんが処方するお薬は、安全性が高くリスクの低いものです。
何より母体と赤ちゃんを守るために処方してくれますよ。
それでもお薬への不安はなかなか無くならないかもしれません。
ですから薬の不安や疑問はそのままにせず、納得するまで遠慮なく質問してください。
赤ちゃんへの影響を気にするばかりに処方薬を飲まなかったり、途中でやめてしまったりするのはやめましょうね。
妊娠中期は風邪薬も比較的安全
安定期といわれるこの時期は悪阻も治まり、比較的安全な時期です。
赤ちゃんの身体の大切な部分もほとんどできあがっているので、奇形などの心配もしなくていいのです。
もし、万が一風邪をこじらせて高い熱が出てしまっても、お母さんのウイルスや細菌が赤ちゃんに感染することはありません。
ただし、高熱によって子宮収縮がおこりやすくなる場合もありますのでしっかり安静にして、状態によっては受診して下さいね。
妊娠後期の風邪は体力勝負
妊娠がすすむにつれて、お薬の影響や危険度はますます下がってひと安心です。
でも、この時期は大きくなったお腹でどうしても睡眠不足になりがちです。
妊娠後期は大きくなった子宮が横隔膜を押し上げるので、咳や痰を出しにくくなる事もあり風邪が長びきやすいようです。
また、お腹が大きくなればなるほど咳やくしゃみのショックで早産や流産しないかも心配ですよね。
咳やくしゃみは、よほど激しいものでなければ赤ちゃんに響かないそうですよ。
インフルエンザにご注意!
妊娠中のインフルエンザは特にさけたいところです。
産婦人科学会ガイドラインではインフルエンザワクチンがお母さんと赤ちゃんにおこす危険性は全ての妊娠期間中低く、希望する妊婦さんにはワクチン接種をおすすめしています。
妊婦さんには基本的に防腐剤のエチル水銀が入っていないワクチンを使いますが、水銀を含んだワクチンも含有量はとても少なく、妊婦さんに使っても問題ないと言われています。
いずれにせよ、お医者さんとよく相談してのりきりましょう。
(出典元:日本産婦人科学会P52~54参照)