「これってマタニティブルー?」と感じたら

待望のわが子を授かり、喜ばしく嬉しいはずなのに、不安や恐怖心が襲ってくる。

なぜだか泣きたくなる。

・・・これってマタニティブルーなのかな?・・・・

そんな風に妊娠中の情緒不安定さを心配する女性がいます。

マタニティブルーは、日本産婦人科学会によると「分娩直後から産後7~10日以内にみられ,主に2~4日を発症のピークとする一過性の情動障害」と定義されています。*1

ですが、一般的には妊娠中に感じる情緒不安定さを指すことが多いです。
本コラムでは、妊娠中に感じる情緒不安定さを「マタニティブルー」と定義し、そのメンタルケアについてお伝えします。

*1:日産婦誌54巻7号「研修医のための必修知識」より


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【著者 今井さいこ】
LIB Laboratory 代表
NPOハピマムプロジェクト 理事
高校生の時「環境による心への影響」に興味を持ったことから、大学で心理学を専攻。臨床心理学を中心に認知心理学、知覚心理学、行動心理学、生物心理学、発達心理学を学ぶ。その後、社会人としてベンチャー企業に勤める傍ら、心理カウンセラーとしての勉強と実践を積み、2009年より女性向けの個人向け心理カウンセリングを開始。自身の妊活経験で「妊活中も、妊活以外の女性としての楽しみを充実させたい」と感じたことから、2013年より妊活女性・ご夫婦向け心理カウンセリングを開始。現在、妊活中のメンタルケアだけでなく、産後女性のメンタルケアも行なっている。


マタニティブルーの原因はなんだろう?

妊娠中に感じる不安や恐怖心などの理由の1つにホルモンバランスが関係しています

妊娠中はそうでないときと比べてホルモン値が大幅に上昇し、体つきが変わったり、体調に変化が出たり、とにかく今まで感じたこともない変化を日々感じます。
と同時に、これから起こる環境への変化に不安や恐怖を感じる人もいるでしょう。

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体の変化?
夫婦関係の変化?
家庭環境の変化?
自分が親になることに対しての不安?
育児と仕事との両立への不安?

不安に思う理由は人によってさまざまです。
まずは、何に対して不安や恐怖心を持っているのか、その理由を知ることから始めましょう

不安の理由を知ることで安心できることもありますし、そのことを人に話すことで気持ちに整理をつけることができることもありますし、体験談を聞くことで安心することもあります。
また、一過性のものであることも多いので、マタニティブルーだと感じている期間中、その気持ちを吐き出せる人や場所を確保することで乗り切ることもできます。





マタニティーブルーのメンタルケア

私のカウンセリングではマタニティブルーのご相談をいただくことがあります。
「妊娠=幸せでなければいけない」との気持ちがあり、マタニティブルーに戸惑いと罪悪感を感じている方もいます。

こういった場合、ご自身の価値観からまずは解放されることが大切で、妊娠/出産という環境が大きく変わる時期だからこそ気持ちが揺らいで当然だ、という風に価値観を変えるだけでとても楽になります。

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こうして、自分の気持ちを知り、自分の持つ価値観を知り、その価値観を少し変えるだけでマタニティ生活を「育児への前向きな準備期間」とすることができます。
限られた妊娠期間、母になる準備をぜひメンタル面からもしてほしいな、と思います。

この期間にメンタルケアをしっかりすることは、出産後に生じる可能性のあるマタニティブルーや産後うつへのケアにもつながります。
不安や恐怖心を耐えて時間が過ぎるのを待つのではなく、積極的にケアしていきましょう。

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