ビタミンCパワーで快適な妊娠生活を
ビタミンCはビタミンの中でも、特に名前の知られているビタミンです。
体内では様々な働きをし、そのパワーは想像以上です。
妊娠中は胎児に栄養を奪われるため、ビタミンCを消費しやすくなります。
毎日の食事でビタミンCを意識して摂ることが大切です。
代表理事 岡田明子
全国500名の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康事業のコンサルティング、セールスサポート、講演、研修、執筆などの健康事業の企業サポートとヘルスケア分野で活躍できる人材育成を行っている。
HP:http://ns-labo.jp/
ブログ:http://ameblo.jp/dietician-aki/
ビタミンCを妊娠中に摂った方が良い理由は?
脳の形成や強い血管と骨を作るのに不可欠
ビタミンCは、特に記憶を司る脳の器官の形成に大きく関与しています。
また、コラーゲンの生成にも関与しています。
コラーゲンは、全タンパク質の3分の1を占め、細胞と細胞をつなぐ働きをし、じょうぶな血管や筋肉、皮膚などの組織を作るので、赤ちゃんの体作りにも関わってきます。
1日のビタミンCの推奨量は100mgです。
妊娠中は、新生児の壊血病を防ぐことができると言われていることを参考に、10mgプラスした110mgが推奨量です。
メラニンの生成を抑える
紫外線を浴びた肌はメラニン生成が活性化し、肌にダメージを与えます。
ビタミンCには抗酸化力があるのでシミの予防にもなります。
妊娠中は肌がデリケートになり、紫外線の影響を受けやすくなるので肌を守る意味でも必要になります。
妊娠中の免疫力を高める
活性酸素を除去し、白血球を助けることで免疫力を高め、それによって風邪を予防してくれます。
ウィルスを不活化してくれるので、感染症予防効果もあります。
ストレスに対抗する
ストレスを和らげるホルモンの材料になります。
妊娠中は、つわり、体の変化やトラブルでストレスを感じることが多いと思いますが、ストレスは血管収縮作用をもたらしますので胎児にもよくありません。
ビタミンCでストレス耐性を高めていきましょう。
他の栄養素の吸収や働きを助けてくれる
妊娠中には欠かせない葉酸、鉄分、カルシウムの吸収率を高め、その働きも助けてくれます。
ビタミンCを多く含む食品と食事への摂り入れ方
【ビタミンCを多く含む食材】
ブロッコリー、ほうれん草、トマト、キャベツ、赤ピーマン、じゃがいも、焼き海苔、イチゴ、レモン、オレンジ、みかん、柿など
調理をする時に工夫したいこと
ビタミンCは、基本的には野菜に多く含まれています。
しかし、水に流れやすく、熱によって壊れやすいので、調理の過程で失われやすい栄養素です。
食品から上手に摂るには、調理方法に工夫が必要です。
例えば、野菜を切った後に水にさらすと、ビタミンCは流れやすくなってしまいますので、食材を大きく切って水にさらす時間を減らすとよいでしょう。
そして加熱する場合には、煮汁も食べられるような汁物や鍋物、カレーやシチューなどの煮込み料理がお勧めです。
生野菜のサラダなどをプラスするとさらにビタミンCが摂取できます。
おにぎりに海苔を巻くというちょっとしたことでもビタミンCが補えます。
果物からビタミンCを摂る時には、注意が必要
果物にも多く含まれていますが、果物だけでビタミンCを摂ろうとするのはお勧めできません。
なぜなら、果物には「果糖」が含まれていて、これは糖分のひとつだからです。
高齢出産では特に妊娠糖尿病のリスクが高くなります。
果物は1日200g程度とし、寝る前や深夜に食べるのは控えましょう。
また、ビタミンC配合と記された飲み物も数多くあります。
そのような飲み物で摂ることも可能ですが、人工甘味料や保存がきくように防腐剤も含まれていますので、習慣的に摂ることは避けたほうが良いでしょう。
レモンにビタミンCが多く含まれていることは有名です。
ドレッシングや和え物、焼き魚に添えるなどして活用していきましょう。
ビタミンCは体にためておくことができませんので、過剰に摂った場合は排出されてしまいます。
毎日の食事でこまめにビタミンCを補い、快適な妊娠生活を送っていきましょう。
次の記事も参考にしてくださいね。
妊娠中の食事 5か条とは?(戻る)