妊娠中には食事で便秘予防!知っておきたい5つのポイント
妊娠中は、ホルモンの影響や妊娠週数が進むことで大きくなり始める子宮が腸を圧迫するために、便秘になりやすくなります。
食生活を見直すことで妊娠中の便秘の予防ができるので、妊娠前から便秘気味な方は特に早めに改善していきましょう。
代表理事 岡田明子
全国500名の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康事業のコンサルティング、セールスサポート、講演、研修、執筆などの健康事業の企業サポートとヘルスケア分野で活躍できる人材育成を行っている。
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便秘予防は、1日3食、朝が勝負!
便秘の改善には、まず朝食を抜かずに1日3食しっかり食べること、また主食、主菜、副菜が揃ったバランスの良い食事を摂ることが基本です。
胃に食べ物が入ることで腸が反応して動き始めることが排便のきっかけとなります。
これを排便反射と言い、特に朝食後に起きやすいので、「朝食後のトイレ」を習慣にするのも便秘予防につながります。
食物繊維と水分補給がポイント
食物繊維を摂るための食材は?
玄米やそばなどの穀類、サツマイモなどの芋類、ごぼうなどの根菜類、大豆などの豆類、きのこ類に含まれるのが不溶性食物繊維です。
ボソボソ、ザラリとした食感で水に溶けにくいため、水分を吸収して便のカサを増し、便意を起こしやすくしてくれます。
粘つきがあったり、あるいはさらりとした食感の海藻類、こんにゃく、寒天などに含まれるのが水溶性食物繊維です。
腸内に水分を届け、便を柔らかくすることで、排泄を助けてくれます。
便秘予防に欠かせない水分補給
どちらもバランスよく食事にとり入れた上で、水分補給も大切です。
水分が不足したまま食物繊維の多い食事をしていると、便は硬くなるばかりです。
便のカサだけが増え、排便がスムーズにいかなくなってしまうのです。
特に、妊娠初期は、つわりで食事もままならず、食物繊維が不足しやすくなります。
そのため、つわり中でも食べやすい、手作り野菜ジュースやスープなどでとり入れていきましょう。
食事で手軽に食物繊維を
水溶性食物繊維を多く含む、乾燥わかめやとろろ昆布などを常備しておくと、味噌汁などに簡単に加えられるのでとても便利です。
ポテトサラダのジャガイモを食物繊維が豊富な乾燥おからで代用したり、野菜スープには食物繊維が多い缶詰のミックスビーンズを加えたり、主食のごはんに雑穀米やもち麦をブレンドするだけでも食物繊維を補うことができます。
どれも常備しておける食材ですので妊娠中に体調不良などで買い物に行けないときに重宝します。
妊娠中の油は要注意!でも便秘解消には効果的
高齢出産では特に妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などのリスクも高まるため、油の摂りすぎによる体重増加は回避したいものです。
しかし油は、適量であれば腸内の便を押し出す潤滑油にもなります。
良質な油の「オメガ3」を多く含む亜麻仁油やエゴマ油(シソ油)などを活用していきましょう。
乳酸菌で腸内環境を整えよう
乳酸菌が摂れる食材は?
便秘予防のために乳酸菌が効果的なことは、多くの人がご存知だと思います。
乳酸菌と呼ばれる善玉菌が腸内環境を整えて便秘改善効果を高めてくれるのです。
乳酸菌はヨーグルトやチーズだけではなく、納豆、味噌、漬け物、キムチなどの発酵食品にも多く含まれています。
年齢とともに腸内の善玉菌は減少していきますので、高齢出産では特に乳酸菌を含む乳製品、発酵食品を意識して毎日の食事にとり入れ、善玉菌をしっかり増やしていきましょう。
オリゴ糖もおすすめです!
善玉菌の増殖を促す成分のひとつに、オリゴ糖があります。
特にタマネギ、ゴボウ、アスパラガスなどはオリゴ糖が豊富な野菜として知られています。
その他に豆類、特に大豆はオリゴ糖が豊富ですので、納豆や豆腐などを毎日の食事でとり入れましょう。
また、バナナや牛乳、ハチミツなどにもオリゴ糖が多く含まれています。
ヨーグルトとバナナ、玉ねぎと豆腐の味噌汁などのように乳酸菌が含まれる食品と一緒に摂ることで善玉菌を増やす効果が高まります。
特定保健用食品などとして市販されているオリゴ糖製品もあります。
バランスの良い食事を心がけた上で、用法を守って補助的に活用すると良いでしょう。
次の記事も参考にしてみてください。
妊娠中の食事 5か条とは?(戻る)