出産育児一時金の手続きと金額についてまとめました

出産育児一時金とは?

分娩・入院費はいくらかかる?

金銭管理

出産は病気ではありません。
そのため、産院での分娩・入院費には健康保険が適用されません

ところが産院での分娩費はとても高額で、40万円を超えることも普通です。
公益法人国民健康保険中央会の平成26年度の調査によると、正常分娩の分娩費の全国平均は499,550円になっていて、産院の種類別に見ると

  • 病院(20床以上の産院) 487,678 円
  • 診療所(20床未満の産院) 517,836円
  • 助産院 495,103円

となっています。

出産育児一時金としてもらえる金額は?

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そこで、「出産育児一時金」という制度があり、分娩入院費の大部分を助成してもらえる仕組みがあるのです。

金額としては、赤ちゃん一人あたり42万円
多胎の場合は、42万円 × 人数分 をもらうことができるのです。

出産育児一時金は健康保険組合からもらう

健康保険証

出産育児一時金は、加入している健康保険、または国民健康保険からもらうことになります。

そのため、ママやパパが加入している保険の確認をすることが、大切になります。
基本的には、健康保険との間で、書類をもらったり提出したりといった作業が行われます。





出産育児一時金の申請はどこにする?

出産育児一時金の申請先は、ママまたはパパの加入する健康保険(または国民健康保険)になります。
どちらを選ぶことも可能です。

ママが専業主婦の場合

まず、ママが専業主婦で、パパの健康保険に入っている場合は、パパが健康保険に手続きをすることになります。
産院に提出する書類などにも、パパの署名・押印が必要になりますね。

共働きでパパとママが別々の健康保険に加入している場合

この場合は、どちらの健康保険からもらうことも可能です。
都合の良い方を選んでください。

出産のために退職したママ

また、出産のために退職したママの場合はちょっと複雑。

基本的には、退職すると、ママは職場で入っていた保険を抜けて、国民健康保険またはパパの保険に入ることになります。
※場合によっては、前職の保険に加入し続けることも可能なので、詳細は職場で問い合わせてみてください。

ところが、退職して6ヶ月以内に出産する場合は、「退職前の健康保険」でもらうか、「退職後に加入した健康保険」でもらうかを選ぶことができます。
こちらも、都合の良い方を選びましょう。

ただし、「退職前の健康保険」で出産育児一時金をもらう場合は、「資格喪失の証明書」が必要です。忘れずに用意してくださいね。

出産育児一時金の付加金について

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出産育児一時金は、どこの健康保険でも一律42万円と決まっています。

ところが、健康保険によっては、「付加金」の制度があります
これは、42万円の出産育児一時金に加えて、数万円の上乗せをしてくれるものです。
3万円〜5万円くらいのところが多いようですね。

出産育児一時金をもらう健康保険を選べる場合、この部分がとても大切になってきます。
もらうなら、付加金がもらえる健康保険を選びたいですよね。

パパ・ママが共働きのケースや、ママが出産のために退職する場合は、出産育児一時金をもらう健康保険を選べる場合があります。

出産育児一時金の「付加金」があるかどうか?を、必ず健康保険に問い合わせてみて下さいね

出産育児一時金の手続きについて

出産育児一時金の手続きは、受け取り方法を選ぶことができます。
どの受け取り方法を選ぶか?によって、出産育児一時金の手続きは変わってくるので、注意してください。

出産育児一時金の受け取り方法

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出産育児一時金の受け取り方法は、次の3つの中から選ぶことができます

  • 直接支払制度
  • 受取代理制度
  • 産後申請方式
直接支払制度
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最も一般的な受け取り方法。ママの9割以上がこの方法を選んでいます。

直接支払制度は、産院を通して健康保険との手続きを行ってしまう方法です。
分娩・入院費で42万円以上かかった場合には、退院時に差額を支払うだけです。

ただし、小さなクリニックでは、この方法が使えない場合もありますので、注意してください。

受取代理制度
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健康保険とのやり取りをパパもしくはママが行う方法。
分娩・入院費で42万円以上かかった場合に、退院時に差額を支払うだけです。

直接支払制度を利用できない、小さな産院・クリニックで利用されています

産後申請方式
hand holding credit card

退院時に分娩・入院費の全額を支払い、後日健康保険に自分で申請してから、42万円が口座に振り込まれる方法です。

この制度を利用する人は少ないのですが、産院への支払いをクレジットカードで行うと、ポイントがもらえるというメリットがあります。
(金額が大きいので、カードによっては、相当なポイントがつく場合があります。)

直接支払制度を利用する場合の手続き

  • 妊娠中または入院中
     直接支払制度に関しての説明がある。
     利用する場合は、「出産育児一時金直接支払合意文章」に記入・押印して産院に提出。
  • 入院時
     健康保険証を提出。
     前職の健康保険を使う場合は、資格喪失を証明する書類を提出。
  • 退院時
     入院・分娩費が42万円を超えた分だけ支払う
  • 産後
     42万円を下回ったら、健康保険に差額の申請をする
     申請後、1-2ヶ月で差額分が指定口座に振り込まれる





受取代理制度を利用する場合の手続き

  • 妊娠中
     健康保険の窓口や役所(国民健康保険の場合)で、申請書をもらう。
     申請書を産院に出して、必要事項を記入してもらう。
  • 出産予定日まで2ヶ月以内
     申請書を健康保険に提出。
  • 退院時
     42万円との差額分(超過分)を精算。
  • 産後
     42万円を下回った場合は、差額が振り込まれる(手続きの必要なし)。

産後申請方式を利用する場合の手続き

  • 妊娠中
     健康保険で申請書をもらう。
     産院で、直接支払制度の説明を受けたら、「利用しない」の欄にチェックする。
  • 入院中
     産院で申請書に記入してもらう。
    産院に文章料を支払うケースも。
  • 退院時
     入院・分娩費を全額支払う。
    クレジットカードで支払ってポイントを貯める人も。
  • 産後
     申請書を健康保険に提出。
     出産した翌日から2年以内であれば申請可能(里帰り出産などで便利)。
     申請後、2週間〜2ヶ月で指定口座にお金が振り込まれる。

※ 入院前に保証金が必要なケースもあります。
※ 出産費用を支払うのが難しい場合、健康保険に貸付制度がある場合もあります。

死産・流産の場合は、出産育児一時金を受け取れる?

出産育児一時金は、流産・死産の場合でも受け取ることができます

ただし、妊娠して4ヶ月(85日)以上経っていることが条件。
また、22周未満での出産・流産の場合は、支給額が40万4000円になります。
22週以降の出産なら、死産であったとしても42万円が支給されます。

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