妊婦検診の内容と費用をまとめました

妊娠が確定すると、医師からは次回の来院日と同時に、自治体に母子手帳をもらいに行くよう指示されます。
そこから、妊婦健診が始まります。

妊婦健診は、ママにとってはとても大切。
特に35歳以上のママにとっては、妊娠・出産のトラブルを回避するためにも、絶対に欠かせないものになります。

妊婦健診の回数は?頻度は?

妊婦健診の回数や、頻度は、ママの体や赤ちゃんの状態によって、個人差が出ます。

ただし、標準的な回数と頻度は、厚生労働省のホームページで、以下のように示されています。

  • 妊娠23週まで:4週間に一度
  • 妊娠24~35週:2週間に一度
  • 妊娠36週以降:1週間に一度

これに従うと、妊娠まで14回の妊婦健診を受けることになりますね。





妊婦健診の内容は?

妊婦健診では、ママと赤ちゃんの状態をチェックするため、様々な検査をします。
基本的な検査は、どこの病院でも同じなのですが、ママや赤ちゃんの状況によっては、検査項目が増えることも。

そこで、妊婦健診で行われる代表的な検査について、整理してみました。

尿検査

初診では、妊娠反応をチェックするために尿検査を行います。
2回目以降も尿検査を行いますが、これは尿たんぱく・尿糖のチェックをするためのもの。

尿たんぱくが出ると、腎臓の働きにトラブルがある可能性があります。
妊娠高血圧症候群になると、腎臓の働きに異常が出ることがあるため、この検査では妊娠高血圧症候群のチェックが出来るのです。
また、尿糖が出ると、妊娠糖尿病の可能性もあります。

妊娠高血圧症候群と妊娠糖尿病は、どちらも35歳以上の妊娠では発症確率が高く、重症化すると母子の命が危険になることも。
そのため、尿検査は、妊婦健診の中でもとても重要な検査項目になっています。

体重測定

妊娠すれば体重は増えます。
ただし、急激な体重増加は、妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群を引き起こしやすいため、要チェック。
そのため、妊婦健診では、体重測定を行います。

では、一体何kg増えたら、体重が増えすぎなのでしょうか?
実は、妊娠前の体型によって、増えて良い体重の幅は変わるのです。

体型を特定するためには、BMIという指標を使います。
BMIは、体重(kg) ÷ {身長(m) X 身長(m)}で求める指標で、自分の体型が太っているのか痩せているのかを考えるための指標の一つです。

  • BMIが18.5未満:「やせ形」の体系で、この場合は妊娠前より+5kgが体重増加の目安
  • BMI 18.5以上25.0未満:「標準」の体系で、妊娠前より+7~12kgが体重増加の目安
  • BMI 25.0以上:「肥満」の体系で、妊娠前より++9~12kgが体重増加の目安

血圧測定

血圧測定は、妊娠高血圧症候群の早期発見のために行います。

妊娠20週以降に、6時間以上の間隔をあけて2回以上血圧測定をした時に、上が140mmHg以上または下が90mmHg以上あった場合に、妊娠高血圧症候群の可能性があります。

また、あわてて産院に駆け込んだり、緊張していたりすると血圧の数値が上がりやすいです。
気持ちを落ち着かせて、リラックスしてから、血圧測定することが大切ですね。

内診

外陰部を視診したり、膣に指や器具を入れて、子宮や卵巣の状態をチェックすることを、内診と言います。

特に、初めての内診は、誰でも緊張するもの。
難しいことですが、リラックスしないと痛みを感じることもあるので、力を抜いて受診することが一番大切です。

超音波検査

子宮内部の様子を画像でチェックするのが、超音波検査。
いわゆるエコー検査ですね。
お腹の中の赤ちゃんの画像は、超音波検査によって見ることが出来ます。

プローブを膣内に入れる方法と、おなかの外から当てる方法の2つがあります。
一般に、妊娠初期は膣内から、妊娠12週頃からはお腹の上からプローブを当てることが多いようです。

浮腫検査

足のすねを押して、むくみをチェックするのが浮腫(ふしゅ)検査。
浮腫は「むくみ」のことです。

むくみは妊娠高血圧症候群の前兆かもしれないため、妊婦健診では必ず行われます。

腹囲測定・子宮底長測定

赤ちゃんの大きさ・羊水量をチェックするのが、腹囲測定と子宮底長測定です。

腹囲測定は、ママのお腹周りの長さを測定すること。
子宮底長測定は、恥骨から子宮の最上部までの長さを測定する検査です。

血液検査

血液検査の回数は、妊娠全期間で3~4回の場合が多いものの、ママや赤ちゃんの状態によっては回数が前後するようです。

血液検査によって、貧血検査、感染症の検査、肝臓・腎臓の機能の検査などが行われます。

問診

妊婦健診の最後に、必ず問診があります。
これは、医師から、ママや赤ちゃんの状態について説明を受けるためのもの。

大切な話がたくさんあるので、医師の説明はメモをとっておくようにしましょう。

また、聞きたいことをあらかじめまとめておくことも大切。
そうすれば、医師が忙しそうにしていても、聞きたいことは聞いてから帰宅することが出来ます。





妊婦健診の費用と公費負担について

妊婦健診の費用

妊婦健診でかかる費用は、1回当たり3,000~5,000円が標準的。
ただし、ママの状況によって検査が多くなると、1回で1万円くらいかかることがあります。
そのため、国が標準として定めている14回の妊婦健診を受けると、全部で10万円以上はかかってしまいます。

また、妊娠は病気ではないため、健康保険は効きません。
その代り、自治体毎に、妊婦健診に対する公費負担の制度がありますので、必ず利用しましょう。

妊婦健診の公費負担

各自治体は、妊婦健診に対して、公費負担の制度を設けています。
これは、国が定めている14回分の妊婦健診の費用の一部、または全額を自治体が負担するものです

ただし、助成対象となる検査・金額には制限があります。
また、自治体によって公費負担の金額にも差があるのです。

そのため、自治体が定めた検査項目以外の検査をした場合や、公費負担額を超過した分は、自己負担しないとなりません。
35歳以上のママの場合、助成内容が変わる場合もありますから、注意が必要です。

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