不安解消!妊娠中の食品添加物について
普段口にするものには様々な添加物が含まれています。
体への影響が心配になるかもしれません。
しかし、食品に添加物を加えることによって、食中毒を防いだり、いつでも手軽に美味しく食べることができるようにされているのです。
便利な食生活の大半は添加物のおかげと言っても良いでしょう。
《著者紹介》
工藤有希
2001年、日本大学短期大学部食物栄養科卒業後。栄養士として病院に勤務しながら管理栄養士資格を取得。その後、高齢者介護施設で管理栄養士として勤務し栄養ケアマネージメント等に従事。妊娠、出産を機に退職。現在は、育児の傍ら特定保健指導や健康アドバイザーとして活動中。妊娠中の体重増加や高血圧、子どもの便秘や度重なる体調不良を食生活で改善した経験から、栄養管理の重要性を再認識。これからも管理栄養士として、様々な方々のお役に立ちたいと勉強に育児に奮闘中です。
食品添加物とは
保存料、甘味料、着色料、香料などの添加物は、食品の製造や加工の過程において、保存や見栄え、味や香りの調整など様々な目的で使用されています。
食品に含まれる添加物は、国の定める基準によって安全性の確保が十分になされてはいます。
しかし、海外と統一の基準というわけではありません。
国内で禁止されている添加物が海外で使われていることもありますし、その逆の場合もあるのです。
今のところ、妊娠中に添加物を摂取することでお腹の赤ちゃんに影響があるのかということについては、はっきりしたことはわかっていません。
輸入食材も数多く出回る中、妊娠中も子育て中においても、自分自信の力で食品の安全性を確保していくことが重要になってきます。
肩の力を抜いて、安全でおいしい食事を
ハムやソーセージ、かまぼこやちくわなどの練り物、市販の漬物、菓子類、パン、清涼飲料水など、書ききれないほどの食品や飲料に添加物が含まれています。
食品を購入するとき、原材料をみるとよくわかります。
聞きなれない単語が幾つか並んでいるかと思いますが、それこそが添加物です。
一切の加工品を止め、添加物を摂らない食事を続けていくのはとても大変です。
気にしすぎて食事作りにストレスを感じてしまっては赤ちゃんにも悪影響です。
できる範囲で気をつけるということが、負担のない毎日の食事作りにつながります。
楽しく美味しく食べて過ごすことが快適に妊娠生活を過ごすコツでもあり、そうすることで赤ちゃんも心地よく成長していくでしょう。
体の代謝サイクルを効率よく!
加工品を摂らずに、毎食しっかり手作りの食事を摂りたいと思う気持ちはよくわかります。
しかし体調によっては思うようにできない日もあるでしょう。
たまには外食や市販のものを利用して負担を減らすことも悪くありません。
添加物の多くは体内で代謝され尿や便となって排出されます。
大きな害になるほど蓄積していく心配は少ないでしょう。
野菜類、海藻類、きのこ類など排出に関わるカリウムや食物繊維を多く含む食材を取り入れ、体が代謝と排出を効率良く行えるようにしましょう。
ひと手間加えて、添加物を減らそう!
ハムなどの練り物製品には、リン酸塩というカルシウムや鉄分の吸収を阻害する添加物が含まれています。
さっと湯通しすることで、添加物を減らすことができますし、さらに塩分も抑えることができます。
そのまま食べるのではなく、細かくして野菜炒めやチャーハン、スープなどに風味付けとして少量加えると良いでしょう。
インスタントラーメンは麺を茹でた湯を捨て、新しい湯でスープをつくることでリン酸塩を半分以下に減らすことができます。
野菜や海藻類などでミネラルをたっぷり加え、卵を落としたラーメンに仕上げることで栄養バランスも整い、代謝も促進されます。
インスタントのスープなどには乾燥わかめなどを加えてミネラルをたっぷり補うのも良いでしょう。
市販の漬物は流水で洗い、水気を切ってサラダのトッピングなどにしても美味しく食べられます。
毎食食べると塩分摂取量の増加につながりますので、続けて食べるのは控えましょう。
快適なマタニティーライフを送るためにも
妊娠中、様々な情報に惑わされ、何を食べたらいいのか困惑していませんか?
同じ食品を摂りすぎないようにしてバランスよく様々な食材を食べることが大切です。
そうすることで、添加物を必要以上に摂取することは防げますし、栄養バランスも整った食事となります。
妊娠中の食事はママとお腹の赤ちゃんの健康を作ってくれます。
加工食品や外食、惣菜を上手に組み合わせながらストレスや無理のない食生活を送っていきましょう。