妊娠中期に気をつけること

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妊娠5ヶ月目から7ヶ月目までを妊娠中期と言って、いわゆる安定期になります。
胎盤が完成することで流産の確率もぐっと下がってきます。
つわりもなくなって、体も心も楽になりますから、出産前にやっておきたいことがある場合は、この時期がベストです。

ただし、35歳以上の妊娠の場合は、決して油断できません。
ちょっとしたことがきっかけで、早産になったり、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になってしまうケースもありますから注意が必要です。

妊娠中期になると、おなかのふくらみが目立つようになります。
体も丸みを帯びてきて、7ヶ月目くらいになれば、おへその上の方までふっくらして、どこから見ても妊婦さんに見えます。


なお、妊娠中期の体験記を読みたい人は、以下の記事をどうぞ!





妊娠中期のスケジュール

妊娠中期になると、出産に向けてのスケジュールが結構入ってきます。
のんびりしすぎていると時間がなくなってしまうので、早めに動けるものはやってしまった方が良いでしょう。

マタニティーエクササイズ

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妊娠中期になって、妊娠状態が安定していれば、マタニティーエクササイズを勧められることもあると思います。
マタニティーエクササイズは出産に向けて体力をつけたり、体重コントロールをしたりする目的で行うものですね。
地方自治体や産院などでも実施していて、早いところでは妊娠13週目から実施しています。

ただ、基本は妊娠中期に行うことが多く、妊娠後期は無理をしないことも大切です。
また、35歳以上の高齢出産となる場合は、マタニティーエクササイズは慎重に。
年齢が上がるにつれて、妊娠リスクは高くなりますから、しっかりと医師と相談してからやって下さい。

マタニティーエクササイズには、マタニティヨガ・マタニティビクス・マタニティスイミングなど様々なものがあります。

妊娠5か月目、戌の日に行う「帯祝い」

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日本では、昔から犬は安産の象徴とされています。
それで、妊娠5ヶ月目の「戌の日」に、腹帯(さらし)を巻いて安産の神様にお参りする・・・というのが「帯祝」の行事です。

出産する病院を決める

Young couple is looking forward to the birth of baby

妊娠してからここまで、ずっと検診を受けて来たクリニックや病院で出産するのか?それとも違う病院を探すのか?を決めないとならないのがこの時期。

産院は、1日に対応できるお産の件数に限界がありますから、人気のあるクリニックや病院は、予約で埋まりやすいです。
早目に分娩予約を入れるのがベターですね。
特に、里帰り出産する人はこの時期に予約を入れ、最初の検診を受けておいた方が良いでしょう。

母親学級・両親学級に参加する

お産の流れや出産後の新生児のお世話のやり方を教えてくれるのが母親学級。
また、ママと一緒にパパも参加する形式を取っているのが、両親学級です。

母親学級も両親学級も、妊娠中期に数回に分けて行われるところが多いです。
産院や自治体で行われていて、実施時期や回数は、施設によって様々です。

立会出産希望の場合、産院によってはパパの両親学級への参加が義務付けられているケースもあるようですね。

出産に向けての準備をする

妊娠中期は、妊娠期間の中でも比較的動きやすい時期。
そのため、出産に向けて必要な準備は、少しずつでも始めておいた方が良いですね。

仕事を持っているママも、産休になってからでいいや~と思わないで下さい。
35歳以上で妊娠している場合だと、妊娠後期は、切迫早産や合併症による緊急入院などの可能性も考える必要があるからです。

そこでやっておきたいことは3つ。

ベビー用品の準備
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まず、少しずつベビー用品の準備など始めましょう。

初めての出産だと、あれも欲しい、これも欲しいになってしまいがちです。
でも、購入予定のものをしっかりとリストアップして、必要の無いモノは買わないように精査するのがベターですね。

保育園・保育所のリサーチ
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また、産後すぐ、または育児休業後すぐに職場復帰するママは、子供の預け先のリサーチをしておきましょう。

0歳児、1歳児の受け入れ枠は、どこの保育園・保育所でも少ないもの。
競争率も高いので、早めに動いておくのが良いです。

生命保険の見直しや学資保険の検討
保険証券

子供が生まれてきたら、いざという時の備えはしっかりとしておかないとなりません。
パパやママに万が一のことがあっても、子供をしっかりと育てるためのお金は必要ですよね。

そこで、生命保険の見直しをしたり、学資保険への加入を検討したりする必要が出てきます。
妊娠後期は、何かあるとバタバタしてしまう可能性も。
妊娠中期の今のうちに、リサーチだけは始めておきましょう。





妊娠中期のマイナートラブル

妊娠初期のつわりや流産の心配を乗り切ったので、気分爽快!・・・といきたいところですが、妊娠中期にも、色々なマイナートラブルはあります。

便秘

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妊娠中期も便秘になることはあります。

その原因は、妊娠初期と同じで、ホルモンの影響で腸の動きが鈍くなるから。
また、お腹がおおきくなりますから、その分、子宮が腸を圧迫していることも便秘を引き起こす要因です。

足のつり

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妊娠中期になると、足がつることが多くなることも。

その原因は以下のような説があるのですが、ハッキリとした原因がわかっていないのが現状です。

  • むくみや、子宮の圧迫による血行不良が原因
  • 上半身が重くなって、足の筋肉に疲労がたまるため
  • カルシウム不足

改善するには、お風呂に入った時に体を温めて、疲れをとるのが一番。
血行を良くることがポイントです。

腰痛

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妊娠中期の腰痛は、お腹が大きくなってそれを支えるために腰に負荷がかかってしまうことと、ホルモンの影響で骨盤の関節が緩くなり、ひずみを起こすことが原因。

マタニティーエクササイズのストレッチをしっかりすることで、腰痛を楽にしていきましょう。

胃もたれ

妊娠中期は、本格的に子宮が大きくなります。

その大きくなった子宮によって胃が持ち上げられるため、胃もたれになりやすい時期ですね。
胃もたれになる、ならないは、個人差があるようです。

貧血・めまい

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妊娠中期は、赤ちゃんと胎盤を育てるために、多くの鉄分が必要です。
そのため、ママの体の中の鉄分が不足気味に。

鉄は血液の材料になっていますから、貧血やめまいを引き起こす原因になります。

頻尿・尿漏れ

大きくなった子宮が膀胱を圧迫するため、トイレが近くなったり、ちょっとしたはずみで尿漏れしてしまったりと言う人は多いです。

また、ホルモンの影響で、膀胱が柔らかくなることも原因の一つですね。

むくみ

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大きくなった子宮はむくみの原因にもなります。

子宮が骨盤周囲の血管を圧迫すると血流が悪化します。
すると、代謝が悪化したり、リンパの流れが悪くなったりして、むくみを引き起こします。

特にデスクワークの人は、足がむくみやすいので注意して下さいね。

妊娠中期に気をつけること

体重管理

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妊娠中期以降、ママにとって最も重要なことの一つが体重管理です。
体重管理が増えすぎることで、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病といった妊娠合併症のリスクが高まったり、早産・切迫早産のリスクが高まってしまいます。

妊娠初期のつわりが治まって、食欲が出てくる時期ですから、なおさら体重管理は大切ですね。

適度な運動を取り入れる

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妊娠中期以降、適度な運動をすることは、安産に向けてとても大切になってきます。

スケジュールの所でも紹介した通り、この妊娠中期には、自治体や産院で、マタニティーエクササイズが実施されていることがあります。
マタニティーエクササイズは、安産のための体力アップ、妊娠中期の肩こり・腰痛の解消、体重管理、気分転換といった目的で行われます。

ただし、35歳以上で妊娠している場合は、運動は慎重に。

高齢出産の場合、合併症がある場合は、医師から安静重視を指示される場合もあります。
これは、切迫流産・早産、妊娠高血圧症候群といったリスクが高いためで、他にも、子宮頸管が短い、子宮筋腫といったケースで注意が必要です。

また、多胎妊娠の場合は、控えるように指示されることが多いようですね。

歯周病に注意!歯医者さんは早目に行きましょう。

Denti bianchi visita con specchietto

妊娠中は、ホルモンバランスの影響で口内環境が悪くなります。
そのために、虫歯、歯茎の腫れ、出血、歯槽膿漏などが起こりやすいですね。

特に歯周病は、早産のリスクが高まるとも言われていますから注意が必要。

妊娠後期になると、お腹が大きくなるので、歯医者さんに通うのも大変です。
妊娠中期のうちに、一度、検診を受けておくのがおすすめです。

妊娠中期の肌トラブル

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妊娠すると、肌トラブルを抱える人が増えますね。
痒み、シミ、カサつき、といったトラブルも多いです。

これは、ホルモンの影響で、肌が敏感になったり色素が定着しやすくなったりすることが原因。
低刺激の化粧品・日焼け止めを使って、肌をしっかりとケアしましょう。

妊娠腺のケア

Stretch marks

美容関係で、妊娠中期に最も気をつけたいのが「妊娠腺」のケア。

お腹が大きくなって、皮膚が引き伸ばされている所に、乾燥が加わることで、皮膚に断裂の跡が出来てしまいます。
これが妊娠腺。

妊娠腺のケアは、遅くとも妊娠中期からは始めておきましょう。





妊娠中期に注意したいトラブル・病気

切迫早産・早産

Newborn baby and mother

妊娠22週未満で妊娠終了することを流産、妊娠22週以降37週未満で妊娠が終了することを早産と言います。
22週目以降に流産と言わなくなるのは、母体の外でも育つ可能性があるからです。

切迫早産は、早産になりかけている状態のことで、安静にして、適切な処置を行えば、早産にならない可能性があります。

出血、下腹部の張り・痛み、おりものの変化は、早産や切迫早産の兆候である可能性がありますから、必ず医師に連絡しましょう。

妊娠高血圧症候群

Drip on the background a hospital corridor

妊娠高血圧症候群は、妊娠20週以降に高血圧があらわれ、産後12週までに血圧が正常になる病気ですね。

赤ちゃんの発育不全を引き起こしたり、ママの命にかかわる事態になりかねないのでとても注意が必要。
35歳以上で妊娠している場合は、特に発症率が高くなります。

頻繁にむくむようなら、妊娠高血圧症候群の兆候かもしれませんので注意して下さい。
塩分を控えて、低カロリー高たんぱくの食事を摂るようにしたり、適度な運動・体重管理が、予防策になります。

妊娠高血圧症候群になった場合は、自宅安静が基本ですが、重症化している場合は入院になります。

妊娠糖尿病

病室

妊娠糖尿病というのは、

  • 妊娠中の人が、糖尿病には至っていないものの、血糖値のコントロールが出来なくなっている
  • それまで糖尿病の症状がなかった人が、妊娠をきっかけに発症した

状態を指します。

妊娠糖尿病になってしまうと、赤ちゃんが巨大児になったり、妊娠高血圧症候群を発症したり、出産後にママが糖尿病になってしまうリスクがあります。

妊娠高血圧症候群と同じく、35歳以上で妊娠した場合に発症確率が高い病気の一つです。

予防法としては、糖分や炭水化物の摂取を控えて、低カロリー高たんぱくな食事を摂ること、代謝を良くするために適度な運動をすることが基本になります。

前置胎盤

前置胎盤は、胎盤が子宮の出口付近にできてしまうことです。
この場合、通常の経膣分娩が無理なので、帝王切開になります。

前置胎盤は、エコー検査で妊娠22週目(妊娠6ヶ月目)以降にわかることが多いですね。

常位胎盤早期剥離

常位胎盤早期剥離は、分娩前に胎盤がはがれてしまうこと。

胎盤がはがれてしまうと、赤ちゃんに酸素が供給されなくなってしまうので、赤ちゃんの生命にかかわる重大事態です。
また、出血量が多いと、ママの命にかかわることも。

兆候としては、お腹の張りや出血になります。
手遅れにならないうちに、少しでも早く、医師に連絡することが大切ですね。

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