妊活と仕事の両立、どうしたらいい？
【著者 今井さいこ】
LIB Laboratory 代表
NPOハピマムプロジェクト 理事
高校生の時「環境による心への影響」に興味を持ったことから、大学で心理学を専攻。臨床心理学を中心に認知心理学、知覚心理学、行動心理学、生物心理学、発達心理学を学ぶ。その後、社会人としてベンチャー企業に勤める傍ら、心理カウンセラーとしての勉強と実践を積み、2009年より女性向けの個人向け心理カウンセリングを開始。自身の妊活経験で「妊活中も、妊活以外の女性としての楽しみを充実させたい」と感じたことから、2013年より妊活女性・ご夫婦向け心理カウンセリングを開始。現在、妊活中のメンタルケアだけでなく、産後女性のメンタルケアも行なっている。
妊活にはタイムリミットがある！集中して頑張るべき？？
妊活と仕事の両立で悩む方はとても多いです。
カウンセリングにいらっしゃる方、妊活CAFEに参加される方の中でフルタイムでお仕事をしている方は必ずと言っていいほど悩んでいます。
- 仕事の帰りが遅く、体調を整えるといっても睡眠を削らなくてはいけない
- 食事の時間が不規則であったり、外食が多くなったりで食事管理が難しい
- 夫婦でタイミングを合わせるといってもお互い疲れていてそれどころではない
- 仕事の都合がつけられず、クリニックへの通院を断念せざるを得ないことがある
などなど、具体的なご相談は挙げればキリがありません。
「妊娠・出産にはタイムリミットがある」と焦っていると、「今は妊活に集中し、仕事を手放そう」と考える妊活WOMANさんもいるかもしれませんが・・・
ちょっと待った！！
あなたにとって「仕事」とはどういう位置づけのものなのかをよくよく考えてみましょう。
仕事も妊活も人生の一部！全部ひっくるめてどうすべきかを考えよう
以前、妊活CAFEに参加した方の中に
「自分にとって仕事がとても大切であることがわかった。仕事をしながら妊活も両立させる方法を考えます」
とおっしゃった方がいました。
その方にとって仕事は、自分を成長させるものであり、自分の価値を社会に還元できる手段でそこに喜びを感じられる貴重な機会であることがわかったからです。
LIB Laboratoryでは、「ワクワクtoデキル妊活」というワークをしていただくことがあるのですが、このワークを通じて「自分にとってワクワクすること」「自分ができること」「これから情熱を注いで取り組むこと」がわかります。
妊活をしながら仕事や趣味、家族や友人との時間をどうしたら充実させることができるか、を考えることに役立ちます。
（著作権などの関係で、やり方をお伝えすることはできないので、ご興味のある方はLIB Laboratoryへお問合せください）
ここで大切なことは、「妊活」「仕事」「趣味」などそれぞれで考えるのではなく、全部ひっくるめて同時進行で考える、ということです。
そうすることで、何かを諦めることばかりを考えるのではなく、諦めるべきことを明確にした上で力を入れるものにだけパワーを注ぐ選択肢を得られるからです。
妊活と仕事の両立の「自己解決法」をやってみましょう！
ご自身で妊活と仕事の両立の仕方を模索したい方は、
- 今の悩みを全て紙に書き出す（妊活、仕事、趣味、家族のこと、友人のこと、ペットのこと、など、全てです）
- 思いつく解決手段を悩みの横に書き出す
- 解決手段の中で「ワクワクすること」「できる（実現可能）と思うこと「」できるかわからないけどやってみたいこと」の3つに○をつける
- ○がつかなかったものは思い切って切り捨てる選択をする
ということをやってみてください。
この時のポイントは、「解決策は細かく書く」ということです。
例えば、「仕事量が多い」という悩みであれば、「○○リーダー（上司）に仕事量の分担を相談する」「自分の仕事を細分化してみる」「同僚の△△さんに仕事のやり方を相談する」「成果の出ていないことを洗い出す」など思いつくまま細かく洗い出します。
その結果、仕事が全て○のつかないものであれば、ここで初めて諦めることを考えても良いかもしれません。
そうでないのであれば、両立に向けて頑張ってみましょう。
「前向きな妊活」が人生の充実を手に入れる鍵
私はよく「前向きな妊活をしましょう」という話をクライエント様にします。
「前向きな妊活」とは、心構えの話でもありますが、人生に対する積極性を指してもいます。
妊活は大変なことや悩むことも多いですが、数年後に今を振り返って、「あの頃辛かったな」ではなく、「あの頃のことはいい経験だったな。私、頑張ってたな」と思える毎日を過ごして欲しいと思っています。
1つひとつは“自分自身の選択の連続”で、誰の責任にもできません。
だから、後悔をしない選択をするためにも、「前向きな妊活」で人生の豊かさも手に入れて欲しいのです。
妊活と仕事の両立は、「仕事」という側面から見ると関わる人が多いので、気苦労も多いでしょうし、時間的な制約もありストレスも大きいです。
妊活を機に仕事を辞め、それがキャリアの中断などとなり後悔することがないよう、「前向きな妊活」を心がけてしっかりと考え、後悔のない選択をするようにしましょう。
