男性不妊に効く漢方|八味地黄丸、柴胡桂枝湯、牛車腎気丸
不妊治療を受けるカップルの内、不妊原因の半数で男性が関わっていると言われています。
精液検査の結果が悪かったり、夫婦生活を営む元気がなかったりしたら、漢方薬も一つの選択肢です。
男性不妊には、八味地黄丸などの漢方薬が使われます。
男性の生殖能力が衰えている場合の漢方薬
排卵日前後にタイミングを取ろうと思っても中々上手く行かないことはありませんか?
30代半ば前後から、男性の勃起力や性欲は衰えやすくなります。そのため、そこで、いくら妻が頑張っても、どうにも体が言うことを聞かないこともあります。
そういった時に処方される漢方薬には、
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
というものがあります。
性機能が弱まっていることを「腎虚」と言う
漢方では、生殖器を外腎と言います。
腎には内腎・外腎・副腎があり、
- 内腎・・・肝臓
- 外腎・・・生殖器
- 副腎・・・現代医学の「副腎」と同じ
と、定義されています。
また、漢方では、気力体力が弱くなっている状態を「虚」、過剰な状態を「実」と言います。
そのため、生殖器が弱まることは、腎が弱くなるということで、腎虚と言います。
腎虚を回復する漢方薬は?
生殖能力の衰え、つまり腎虚を回復するために使われる漢方薬で、最も有名なのが八味地黄丸と呼ばれる漢方薬。
腎の働きを高める代表的な漢方で、冬は手足が冷え、夏は火照るタイプの人に処方されます。
その他にも牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、六味地黄丸(ろくみじおうがん)という漢方薬が使われることもあります。
ストレスへの対処(気虚・気滞への対処)
加齢や疲れのため、単純に生殖機能が衰えているだけではなく、原因がストレスの場合もありますよね。
特に、EDや中折れなどは、ストレスなどの心因性のものが多いです。こういった場合の漢方薬には、どんなものがあるのでしょうか。
ストレスを受けやすい虚弱タイプの男性の場合
ストレスを受けやすくて虚弱体質、胃腸が弱いタイプの男性であれば、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)という漢方薬が出されます。
ちなみに、漢方では、体質的に弱いタイプを「虚証」と言います。
桂枝加竜骨牡蛎湯は虚証タイプの男性向けで、鎮静作用や心を落ち着かせる働きがありますから、神経質な男性に対して有効です。
虚弱体質ではない男性の場合
対して、漢方では、体質が強いタイプを「実証」と言います。
実証タイプの男性には、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)という漢方薬が、実証でも虚証でもない「中間証」タイプの男性に対しては、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)という漢方薬が出されます。
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