妊娠するための漢方薬 | 当帰芍薬散とは?
妊娠するための漢方について調べていると、必ず出てくるのが
当帰芍薬散 | とうきしゃくやくさん
という薬方。
この漢方薬、一体どんなものなのでしょうか?
当帰芍薬散の対象となる患者は?
疲れやすく、貧血気味の女性に処方される
当帰芍薬散は、妊娠体質に導くための漢方薬です。
特に、
- 虚弱体質
- 疲れやすい
- 貧血気味
と言ったタイプの女性に出される漢方薬です。
当帰芍薬散の効能は?
そして、当帰芍薬散を飲むことで、
- 体を温めて血流を良くする
- 血液の量を増やす
といった効果が出てきます。
そのため、酸素・栄養素が子宮・卵巣にもしっかりと運ばれるようになり、子宮や卵巣に力をつけてくれるのです。
当帰芍薬散は産前・産後を通して、妊娠に役立つ
また、当帰芍薬散は「産前・産後の良薬」とも言われています。
そのワケは、妊娠前、妊娠中の諸症状に効くと言われている他、流産防止の効果もあるからです。
ホルモンバランスを安定させる働きもあるので、月経不順の改善に用いられる場合もあります。
使用している生薬は
当帰芍薬散の生薬一覧
生薬は、以下のものを使っています。
- 当帰(とうき)・川芎(せんきゅう)・芍薬(しゃくやく)・・・血を補う・血行改善
- 茯苓(ぶくりょう)・蒼朮(そうじゅつ)・沢瀉(たくしゃ)・・・体内の水分を代謝する
血を補う生薬は当帰・芍薬
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を処方される女性の場合、貧血気味で疲れやすいといった体質です。そのため、まずは血液を増やさないとなりません。
当帰(とうき)と芍薬(しゃくやく)は、血液を補ってくれます。血液を補うことで貧血を改善できます。
蒼朮は胃腸機能を回復させる
食物の栄養分が体内に吸収されなければ、疲労回復はしませんよね。
蒼朮(そうじゅつ)は胃腸の機能回復をさせます。
沢瀉と茯苓が水毒を改善する
漢方では、水分が体内に必要以上に存在している状態を「水毒(すいどく)」と言います。余分な水分によって体内は冷やされてしまい、血流が悪くなります。そのため、その余分な水分を代謝するのが、この沢瀉(たくしゃ)と茯苓(ぶくりょう)という生薬になります。
沢瀉(たくしゃ)と茯苓(ぶくりょう)は体中にたまった、余分な水分を代謝します。
当帰と川芎が血流を改善する
そして、最後の仕上げとして、整った体内で血液を巡らせて、貧血・虚弱体質を改善するわけです。
当帰(とうき)と川芎(せんきゅう)は、血流を改善する役割を負っています。
不妊ならすぐに当帰芍薬散・・・というわけではない
漢方では、「不妊」だからと言って、最初から当帰芍薬散を処方するということはあまり無いようです。
それよりも、まずは、妊娠するために必要な体質改善を行います。
冷え性の人は冷えを治す。胃腸が弱い人は胃腸を丈夫にする。ストレスがたまっている人は、ストレスを軽減する。こういったことを行って、まずは体質改善をしてから、当帰芍薬散で妊娠体質へ・・・という流れが一般的なようですね。
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